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コラム【ヒト】

自ら考え、動く部下を育成するには?まずは〇〇を明確にすることが大事

自ら考え、動く部下を育成する、ということは管理職や組織の重要課題と言えます。



 この課題に対して、どうしますか?と問うと、どうやって解決すればいいのか、何をやればいいのか、どのようにやるのかということが頭に浮かびます。WHAT(アクション)やHOW(手法、方法)が頭に思い浮かんでしまうんですね。

 しかし、その前に、そもそも要因はなんなのかということを明確にしておかなければ、そのアクションや手法が正しいかどうかは分かりません。

 要因にマッチしていなければ、アクションや手法は、全く意味のないムダなことにしかならないからです。



 そこで、「自ら考え動かない要因」を確認してみましょう。

 もしかすると、管理職や組織が問題と考えている「自ら考え動かない」のではなく、「考えられない」もしくは「考えているが、動けない」状態なのかもしれません。


要因1.基準・方針が明確でない

 世の中に基準やルールがあるように、会社や組織には、基準やルールがあります。 

 基準やルールがないと何が起こるか。



 部下が行動を起こせなかったり、人によって対応が異なるということが発生し、社内が混乱したり、お客様に迷惑がかかります。
 そうならないように、クレームに限らず、こういう場合はこう対応するという基準やルールがあり、マニュアルで決められています。


 同様に、方針が決まっていないと、部下は動くことができません。

 研修会社を事例に考えてみます。

 野外での体験型研修が得意な研修会社Aがあるとします。コロナ禍で、顧客の集合型研修に対する意欲が、一気に低くなり、売りであったはずの野外体験研修が、厳しい環境に追い込まれました。

 しかし、研修会社Aの経営陣は、野外での研修だから、密は防げるから大丈夫なんじゃないかと迷っています。結局、明確に方針を定めず、「企業ごとに個別に対応を検討」といった感じで、時間だけが過ぎていきました。


 
 お客様から、営業に対して「研修を考えているんだけど、コロナだから体験型はちょっと・・・」と相談があったします。しかし、個別対応という話しか伝わっていないため、営業は、自分で考えて動くことができず、都度、上の方針を仰ぐという状況になり、お客様を待たせ、その間に競合に負けるということが起きます。

 明確な方針が出ていないので、考えて動くことができないわけです。

 例えば、「オンラインでの体験型を開発」という方針が出ていれば、「今開発中なので待ってください」なり「要望をふまえたコンテンツをつくるので、打ち合わせしましょう」と進めることができます。
 方針は、真逆のものでも構いません。「オンライン研修は一切やらない」という方針であれば、営業は、どのようにオンラインでない研修を提案すればいいか、全力で考えて、動くことができます。


 明確な基準や方針があれば、考えて動くのに、それが無いが故に、考えることも動くこともできない、ということです。

 思い当たる節はありませんか?

 

要因2.統制しすぎ(本人が自由に動く仕事の幅や権限が無さすぎ)

 
マイクロマネジメントを行う管理職や自由に動く裁量や権限がない組織風土が要因です。
 

 
 自分で動きたいと思っていても、提案の内容や資料作成など、ちょっとしたことでも、上司の確認を求められる環境であれば、それは許されません。そんな環境で、「自ら考えて動け」というのは酷というものです。

 思い当たる節はありませんか?


要因3.失敗を厳しくとがめる



 自分で考えて動いた結果、うまくいかなかった、上長や組織の期待通りのアウトプットがだせなかった、失敗した。その結果に対して、厳しくとがめられる、叱られる、評価が下がるといったことが何度も続くと、どれだけメンタルが強い人間でも、動く気を失います。

 思い当たる節はありませんか?

 前向きに取り組んだ結果、チャレンジした結果、自ら考えて動いた結果、うまくいかなかったことについては、その失敗を活かすために、振りかえりは行う必要がありますが、とがめないことが大切です。

  

要因4.指示の出し過ぎ、答えの与えすぎ

 マイクロマネジメントを行う管理職や部下の成長ステージに合わせた指導育成法を知らない管理職のもとで発生する要因です。



 細かい指示がどんどん降ってくるので、その通りにやっていくことに慣れてしまい、自分で考えて動くことができなくなっているということです。
「自ら考える、行動する」機会を、管理職が奪っているということです。

 もちろん、入社したてや仕事に取り組み始めたばかりの知識やスキル、経験がない場合は、具体的に細かく指示を出し教える必要がありますが、一人前になったにも関わらず、指示、答えの出し過ぎを行っていると、それに慣れてしまい、自ら考え行動するということにはなりません。

 思い当たる節はありませんか?


要因5.管理職のコミュニケーションがモチベーションのあがらないコミュニケーションになっている

 伝え方はとても大切です。
 同じメッセージでも、伝え方次第で、行動を促進する場合と反対に行動を阻害する場合があります。


 
 事実は、部下は、「しっかり考えていて、動こうと思っていた」ということであったとしても、管理職の出すメッセージが、部下のモチベーションを下げるメッセージになっている場合、やる気を失わせ、行動を阻害する、ということが発生します。

  思い当たる節はありませんか?




もちろん、部下自身に問題があるケースもあります。
しかし、そうなっている要因が、どこなのかをしっかりと把握した上で、必要なアクションを取りましょう。
 

 
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コラム【教育体系構築】

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コラム【ヒト】

社会人基礎力をお題目ではなく、確実に育成に結び付ける方法

育成には、指標が有効です。
育成には、実務スキル、テクニカルスキルのみならず、ヒューマンスキルを成長させることも大切です。



新入社員や若手のヒューマンスキル育成の指標の一つに、社会人基礎力があります。

御社は、活用されていますか?


1.社会人基礎力とは 



「社会人基礎力」とは、経済産業省が2006年に提唱した職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力として、大きく3つ、細かく12の能力要素で構成されています。

「前に踏み出す力」

 主体性、働きかけ力、実行力
 
「考え抜く力」

 課題発見力、計画力、創造力
 
「チームで働く力」

 発信力、傾聴力、柔軟性、情況把握力、規律性、ストレスコントロール力

 弊社が創業した2011年当時は、まだ社会人基礎力自体の認知度が低く、研修依頼を受けることは、ほとんどありませんでしたが、ここ数年、新入社員、2年目や3年目のフォローアップ研修の依頼を受ける際、社会人基礎力にからめた研修コンテンツにして欲しいという相談が、年を追うごとに増えています。

 提唱されて15年が経過し、新入社員の実務スキル以外の成長指標として言語化を考えた際に、丁度いいということで活用する企業が増えてきたのでしょう。

 ただ、活用度は、企業によって様々です。新入社員研修の際に、「社会人基礎力というものがある、それぞれ意識するように」と紹介だけして終わっている企業もあれば、それぞれの要素を自社で要求される具体的行動に落とし込んだ上で、定期的に自己評価とOJT担当、上司評価を実施し、すり合わせまで行っている企業もあります。

 

2.社会人基礎力のWorst5は、企業問わずほぼ同じ



 弊社が2年目、3年目のフォローアップ研修を承る際は、研修に対する動機づけもかねて、事前に自己評価と上司評価を実施します。

 研修冒頭で、個々に自己評価と上司評価、平均評価を見比べ、ギャップが大きい要素をチェック。ギャップが発生している要因を考えた後に、会社の中で、自己評価も上司評価も低い要素(=伸ばす必要がある要素)を引き上げるためのアクションについて、研修を行います。

 その中で、面白いことに、業種職種問わず、企業問わず、例年、ほぼ同じ傾向が見られます。

①上司評価の方が自己評価よりも高い

 意外に思うかもしれませんが、自己評価平均と上司評価平均を見比べた際に、自己評価平均の方が高かったというケースは、過去1回だけでした。研修を実施する側としては、自己評価が高い方が、その後の進め方としてはやりやすい面もあるのですが、開始した2014年以降、続く傾向です。

 自己認知ができてなくて困る、というのは上司側の勝手な思い込みかもしれませんね。


②Worst5に選ばれる要素は業界、職種問わず同じ

 新人や若手の課題として、管理職からよく聞く声は「主体性がない」ですが、実は社会人基礎力の評価平均でWorst5の中に「主体性」が入ってくることは、自己評価ではたまに挙がることもありますが、上司評価平均でWorst5に挙がることは、ほぼありません。

 多少、順番の前後はありますが、Worst5は「働きかけ力」、「課題発見力」、「計画力」、「創造力」、「発信力」の5つです。大項目「考え抜く力」は3つとも入っており、ここが課題と言えます。もっとも、新人、若手に限らず、難易度の高い要素なので、企業問わず同じ傾向ができるのも納得できます。

 これらはヒントを得たり方法を確認することはできますが、そもそも1,2日の研修で身に着くものではないため、いかに現場で磨いていくかということが大切です。

 

3.社会人基礎力をからめた研修の実施ポイント



  研修では社会人基礎力はヒントを得ることはできても習得はできません。従って、研修の目的は、「行動変容につなげるための自覚、気付きの場にする」が、適切でしょう。

 それには、客観的に自身の力を把握することが欠かせません。
 
 そこで、自他ともに巻き込んで行動を伴うワークを実施し、その後、社会人基礎力チェックシートで自己評価と合わせて、研修を受講したメンバーからの他己評価を実施し、確認を行うことが必須と言えます。

 「やってみてできた、できなかった」が無ければ、自覚できないからです。しかも、自分一人だけだと比較対象がないため、適切な評価はしづらいですが、同じワークを行っているメンバーがいれば、比較することで自己評価は適切なものに近づきます。

 その後、各要素を磨いていくためにどうすればいいのか、一度自分達で考えるというステップをふんだ上で、講師からヒントなり手法をもらうという流れで進めることで、ただ聞くよりも、圧倒的に意識が高まります。

 

4.社会人基礎力をメッセージや研修だけで終わらせないために



 言葉で伝える、研修で学ぶだけだと、行動変容や成長にはつながりにくいものです。

 大切なことは、周囲の協力、特に、育成に関わる人が、社会人基礎力の要素を理解し、日常業務の中で、それらを引用しながら指導育成を行うことが大切です。

 そのために、欠かせないことが2点あります。

①定義づけ
 自社における12の要素は、行動レベルに落とし込むとどういうことなのか

②レベル・基準設定
 何がどこまでできたら、一人前とみなされるのか、

上記2点を、育成に関わる人材と新人や若手が共通認識として確認していることが必要です。

 

 お題目や研修だけで終わるのであれば、余計な知識を入れるだけにしかならないので、実施しない方がましです。せっかく導入するのであれば、できることから進めて、ヒューマンスキルの成長・育成指標として有効かしていきましょう。

  

→ 社会人基礎力チェックシート こちら

→ 社会人基礎力をふまえた研修事例 こちら

→ 社会人基礎力をふまえた研修を自社で行う 

   ・【オンライン実施】社会人基礎力を起点に考える 2,3年目フォローアップ研修企画書

   ・【ガイド付き版】【オンライン実施】2、3年目若手向けフォローアップ研修

   ・【ガイド付き版】フィールドワーク型新入社員フォローアップ研修
コラム【ヒト】

配属後に、研修で何を教えてんだ!と現場から言われない新入社員研修

 ここ数年、「主体性がない」「話が通じない」「指導したら反抗的な態度に」と新人、若手の育成に苦労する管理職が多いという相談が増え続けています。

 その要因の一つに、新人や若手にビジネススタンスが確立していないことがあります。

「知識・スキルよりも、まずスタンス」 
プロの研修講師が育成にあたり、常に基本としていることです。

受け入れる素地、適切に行動するための素地をつくらなければ、どんなにいい教育も効果がないからです。


1.ビジネススタンスが確立していないことによって起こる悩み・問題



 例えば、仕事に取り組む基本的なスタンスができていないことによって、現場の育成担当は、下記のような悩み、問題にさらされることになり、最も重要な実務に関する指導育成以外のことに時間を割かれ、ストレスもたまります。

・自ら動くことができない、言われたことしかしない
・他責や言い訳が多い
・相談もしてこないので仕事を任せることができない
・指示した通りに動かない。よって結果が出ない
・同じようなことを何度も聞いてくる
・知識、スキル、経験がない中で、自己判断で動いてしまう
・相手の立場に立った行動ができていない
・質問をしても、こたえが返ってこない 

 これらの悩みや問題は、新入社員に「主体性」「素直さ」「疑問を持ち、解決する」「本質まで掘り下げる」といったビジネススタンスが確立していないことが要因です。スタンスを身に着けない限り、どれだけ指摘、叱ったとしても、本質的に理解していないため、なかなか改善してきません。 

 逆にビジネスマインドやビジネススタンスが確立していれば、知識やスキルは自ら学び、実務の中で自然に身に着いていきます。

 したがって、敬語や立ち居振る舞い、電話応対、報連相を学ぶことも大切ですが、新入社員研修の必須コンテンツとして、ビジネススタンスの確立を盛り込むことが欠かせません。



2.スタンスの特徴と浸透のさせ方



 しかし、スタンスは、「主体性が大事だ」、「素直になれ」と言葉で伝えてもピンとこないどころか、人から指摘されると、素直に受け入れづらいという特徴があります。 

 そこで、気付いた時に、そう感じた具体的事例と何故そのスタンスが必要なのかという背景や理由を添えて、都度、指摘やアドバイスを行うことが大切です。

 例えば、主体性については、「できるアクションがあるのに、自ら考えて動かなかった」という現場での事例があった際に、すぐに指摘・アドバイスを行います。時間がたつと、何のことを言われているのか分からないからです。

 
<実施の流れ>

1.状況(事実)確認:自分の認識違い、やむを得ない事情が無かったかなど、事実・経緯確認。頭ごなしに伝えると、受け入れ拒否の度合いが増すだけとなる。

2.育成者の思いを伝える:状況確認の上で、スタンスが至らないことが分かった場合、「こう考えてこう動いて欲しかった」という身に着けて欲しいスタンスと背景や理由を伝える

3.今後について:今後どうするかを一緒に考える


 その際、状況(事実)確認を行うと、実はやろうと思っていたけどできなかった、という回答が返ってくることもあるでしょう。

 その場合は、『言い訳すんじゃないよ』と思うのではなく、ビジネススタンスを落とし込むチャンスと捉えましょう。実際、そうだったかもしれないからです。
 
 そこで、「経験がないことに対する行動は、想像以上に難しい」ということ、「思っているだけではダメで、行動に現わさないと意味がない」ということ、「主体性の有無は、成長の差に直結する」といったようなことを事例を交えながら伝え、今後について、一緒に考えていきましょう。

 スタンスは、スキルではなく価値観や考え方に踏み込むため、面と向かって伝えづらいことですが、新入社員の時に、ビジネススタンスの確立を怠ると、成長しないため、育成に関わる人間の責任として覚悟して伝えていく必要があります。


3.配属前のケーススタディがお勧め




 配属先で育成に関わるOJT担当者や上司の負担を減らすために、内定者や新入社員研修で、ビジネススタンスについて触れておくだけでも、現場でそれを引き合いに出して指導しやすくなります。

 特に、ケーススタディは、自ら考えることで自然に理解ができるという点でお勧めです。OJT担当者や上司から、新人の育成において困ったことや悩んだ事例を集めて、自社版ケーススタディを作り、実施してみましょう。



 弊社でも、スタンスを、自然に理解するためのケーススタディセットを販売しています。

 元々、開発者が長年新人育成に関わる中で、毎年同じことを指導・指摘してるなーと感じたことから、新人の普遍的な問題となるスタンスと認識し、ケーススタディ化したもので、弊社が受託した新入社員研修の動機づけ、まとめコンテンツとして、10年近く実施し、人事と受講者双方から高い評価を受けてきました。

 5つのスタンスと各スタンス毎に合計16のポイントを確認する内容で、研修、テレワーク、セルフワークと様々な形態で実施できるよう動画とワークシート形式のセットで提供しています。

 
サンプル:各ケースの前提アニメーション動画(音声あり)




「スタンスビルディングケーススタディセット」活用メリット

・太郎さんと花子さんの働く姿から考えるケーススタディとして確認することで、スタンスが確立していないとどうなるのか、どういう点に気を付ける必要があるのか、自ら気付く機会となり、ビジネススタンスについて、素直に学習することができます。

・グループで共有することで、様々な考え方や価値観に触れ、内省と今後の心構えにつながります。 

・ケーススタディ内容を、指導する上司や先輩と共有しておくことで、現場配属後の指導指摘が行いやすくなります。
(気になることがあった際に、ケーススタディ内容を事例に出しながら指導できる)


 
「スタンスビルディング ケーススタディセット」詳細の確認は こちら

コラム【教育体系構築】

研修会社の選び方 #4 迷った時のディシジョンマトリクス

研修会社を選ぶ判断材料の一つとして、迷った時に有効なディシジョンマトリクスについて確認していきましょう。

 明確に機能やできることが決まっている設備や器具、サービスと異なり、研修会社の選定は検討項目が多くあること、更に、各検討項目も抽象度が高いところから、意思決定がしづらいという特長があります。



 検討項目をざっと確認すると、どんなプログラム、カリキュラムなのか、どんな講師が登壇するのか、依頼した場合の総費用はいくらかかるのか、当該研修を実施することで、どのような結果、アウトプットが出てくるのか、実施後の対応、フォローアップはどうなのか、といったことが挙げられます。

 各企業ごとに特長が出てくるので、各項目も判断がしづらく、複数名が決断に関わる場合は、なかなか結論が出ない、全員が納得しづらいという事態がおきます。


 そこで、納得度を高めるために、ディシジョンマトリクスを活用します。

 ディシジョンマトリクスとは、意思決定要因に対して選択肢毎に点数をつけ、各意思決定要因の重要度に合わせて点数に重みをかけることで、判断を数値化し、決定につなげる手法です。



 数値であらわされるため、迷うことなく客観的に判断が可能になります。なんとなく、でもなく、好みや感情でもないため、周囲の納得感も高まります。

 試しに、確認してみましょう。

 まず、意思決定要因を明確にします。



 その上で、選択肢毎に意思決定要因に対する評価を行い、点数をつけます。
 点数は、1~3、1~5、1~10など設定は自由です。選択肢毎の評価にあまり差がない場合は、点数の幅を広げた方がいいでしょう。

 ここでは、選択肢となる研修会社を3社、A大手、B中堅、C小企業と設定し、それぞれを比較しながら点数をつけます。
例えば、料金はCの小企業が一番安いので、3点、大手が一番高いのでA大手は1点、プログラム内容はB中堅が最も良かったので、Bが3点、といったようなイメージです。

 重要度を設定しない場合、素点の結果だと大手企業が最もいいという結果になりました。



 
 ここに、自社が考える選定における重要度を検討し、合計が100%になるように重みをつけます。
 例えば、最も重要なのはプログラムで、次が料金と講師、その他はさほど重要ではないという感じです。

 すると、今度は中堅企業が最もいいという結果になりました。



 重要度を変えてみましょう。
 今年度は予算がないので、最も重要なのは料金で、次にプログラムといった感じです。

 すると、今度は小企業がいいという結果になりました。




 
 素点は変わりませんが、自社が重要視する重みによって、どの企業を選択するべきかが決まるということです。

 もちろん、ディシジョンマトリクスのみで決定しなければならない、ということはありませんし、他の要因も関わってくるでしょうが、判断に迷った時や、経営者を納得させる必要がある場合には、有効です。



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研修会社の選び方 #3 登壇動画確認時のチェックポイント

研修会社を選ぶ判断材料の一つとして、登壇動画を確認する際のチェックポイントについて確認していきましょう。

 研修会社決定に際して、どんな講師なのか事前に確認したいというニーズは多くあります。公開講座に参加できる場合は分かりやすいですが、参加できない場合、登壇動画を共有してもらうことがあるでしょう。

 その際、どんなところを意識して確認すればいいでしょうか。
 

1.話し方にしばられ過ぎない、引きずられない



 どんな話し方をする講師なのか、立ち居振る舞いや表情、声の出し方、講師らしいかといった存在感が気になるところでしょう。しかし、話し方に引きずられ過ぎないようにする必要があります。

 大事なことは、受講するのは人事でなくて、受講対象者であるということ、そして目的はミュージカルやコンサートではなく研修であるということです。

 人間なので、好みや相性の問題で、話し方や立ち居振る舞いを見て、ちょっと違うなと感じることもあると思いますが、それで判断してしまうと、本当はすごくいい研修を行える講師なのに、選考から排除してしまうリスクがあります。公平に判断するために、3人以上で動画を確認して判断することがお勧めです。

 また、何もみずにスラスラ話す講師もいれば、都度資料やメモを見ながら話す講師もいます。この場合、どちらがいい講師なのかは一概に言えません。
 資料やメモを見ながら話すのはどうなんだろうと思うかもしれませんが、伝えたい内容をもらさないようにメモをしていて、都度確認をしながら伝えているケースもあるからです。反対に、スラスラ話しているからといって、中身のある話を行っている、いい研修ができるとは限りません。

 ただ、資料を読んでいるだけというのは論外ですが、都度資料を見ているから、頭に入っていないとか慣れていないと決めつけて判断するのは避けましょう。


2.登壇動画のチェックポイント3点



 登壇動画でチェックするポイントを確認しましょう。

 まず、スピードが速すぎないか、ということです。

 口調としての話すスピードはもちろん、ワーク時間、考える時間から次のステップへ移るまでの時間も含みます。聞き取れなかった、ワークや考える時間が短すぎて消化不良、いまいち理解できていないとなると、そのことが気になって次の内容が頭に入ってこなくなります。

 次に、遣う言葉です。

 専門用語や略語を多様していないか、について確認しましょう。仮にあったとしても、その後、言葉の説明や補足を入れていれば問題ありませんが、説明、補足無しに、共通言語でない言葉を多用する講師は避けた方がいいでしょう。言葉自体が分からないと、そのことが気になって、次の内容が入ってこなくなります。人によっては、スマホで調べたりもします。調べているうちに、次の内容も分からなくなり、そのうち研修自体に興味を失います。

 最後に、内容についてのチェックポイントです。

 確認用の動画なので、5分~10分程度の短いものになると思いますが、共有用として提供している以上、数ある中でもイメージがわきやすいものとなっているはずです。その内容に「なるほど」「わかりやすい」と思えることが含まれているかどうかを確認しておきましょう。



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研修会社の選び方 #2 研修料金はどうやって決まる?

研修会社を選ぶ判断材料の一つ、研修料金について確認していきましょう。


1.条件が同じでも、研修会社によって料金は異なる



 研修料金について見積りを取った際に戸惑ったことはないでしょうか。

 同じ目的、同じ対象者、人数と条件が同じでも、1日10万円という研修会社もあれば、1日100万円を超える研修会社もあります。これだと、判断しようがないですよね。

 会社の規模によるかというと、一概にそうではありません。企画料と講師登壇料が別々になっている企業もあれば、全て含むという企業もあります。研修中のアウトプットをまとめて提出してくれる企業もあれば、それは自社でやってください、対応には別途費用がかかります、という企業もあります。


2.研修料金の内訳



 提示された料金に何が含まれるのかを理解しておくことで、確認できるようになります。確認して、費用の根拠が明確であれば、予算に合わせて発注ができます。

 大菊分けると、プログラム・コンテンツにかかる費用、講師に関わる費用、各種資料にかかる費用の3種類となります。

①プログラム・コンテンツにかかる費用
 依頼された内容に対する企画料やプログラムをカスタマイズする場合の費用

②講師にかかわる費用
 登壇料、人数やワークの関係でアシスタントが必要になる場合はアシスタントの人件費、講師の移動交通費・宿泊費

③各種資料にかかる費用
 テキスト・ワークシート費用、研修カードなどを利用する場合はその料金やアセスメントや事前テストなどを実施する場合は、その費用、研修中のアウトプットをまとめた資料、報告資料、アンケート結果など


 更に、社内で準備する必要があるものもあります。

 集合研修の場合は、会場費用、プロジェクターやホワイトボードなどのファシリティ、付箋やペン、模造紙などワークに使う文房具、ツール関連。それから、研修会社によっては、テキストやワークシートは、データ渡しで実施企業にて印刷というケースもありますので、その場合は印刷が必要です。

 研修会社によって、費用が大きく異なる項目はコンテンツ料金と講師費用ですが、コンテンツについては、カスタマイズの度合いによって金額が高くなります。自社に向けてカスタマイズしてもらうことは大切ですが、予算に合わせてどこまでお願いするのかを判断するのも一つです。

また、大手企業をターゲットにした研修会社なのか中小企業をターゲットにした研修会社なのかによっても費用は変わってきます。

 企業規模の大小で質が決まらないのが研修業界なので、検討するときは、大手、中堅、小規模(フリーランス含む)企業に見積りを取ることがお勧めです。



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研修会社の選び方 #1 会社規模での違い

研修会社を選ぶ際に迷うことは多いと思います。
判断材料の一つになるであろう、会社規模の違いについてどう考えるべきかについてお伝えします。

1.規模が大きな会社がいいとは限らない



 研修業界は特殊な業界で、規模が大きい方がいい研修ができるとは限りません。研修の良し悪しを決めるのは、コンテンツと講師が大きなポイントになりますが、その二つとも、所属が明確ではないからです。

 まず、講師は3つに分類されます。

①研修会社の従業員として雇用されている社員講師
②雇用関係はないが、固定の研修会社でしか実施しない専属講師
③自分自身でも研修を開催しつつ、依頼があれば依頼された研修会社の講師として登壇する登録講師

の3つです。

 コンテンツについても、3つに分類されます。

①研修会社が開発して講師に実施してもらうパターン
②研修会社の営業と講師が一緒に考えるパターン
③目的や対象のみ研修会社が確認して、後はコンテンツ開発自体も講師に任せるパターン

があります。

 したがって、実態が分からないため、大手や中堅の研修会社だから講師がいい、コンテンツがいいということは言えず、登録講師に多い一人会社やフリーランス講師だからダメという規模のみでの判断は控えた方がいいということです。


2.規模別の強みと弱み



 それぞれの強み、弱みを確認しましょう。

 大手や中堅会社の強みは、安心感です。集合研修はもちろんオンライン研修やハイブリッド研修など、ノウハウが確立しているため、運営面から全て任せられるという安心があります。また組織で動いているため、担当者が休みでも対応を進められるというメリットもあります。

 弱みとしては料金面や対応面で柔軟な対応が難しいというところがあります。また、営業担当と講師が別々に動いているため、営業担当の経験が浅いと要望がうまく伝わらなかったり、講師から確認依頼が何度も入ることで、ムダなやり取りが何度も発生します。あまり無いでしょうが、講師も一緒に話を聞いてくれる会社があって、予算的に合うのであれば、それが理想です。

 一人会社やフリーランスの強みは、講師自身がヒアリングを行うことにあります。自分でやるにしろ、定型講師に依頼するにしろ、研修のポイントやどういうコンテンツを組めばいい研修になるかを熟知しているので、無駄なやり取りが発生することなく、要望に沿った研修になる可能性が高いです。

 弱みとしては、オンライン研修やハイブリッド研修に慣れていない講師の場合、対応が制限される可能性があります。また、一人で動いているため、体調面だとか突発的に何かあった際に対応ができないリスクがあります。とはいえ、長年の経験でそれを自覚している講師が大半なので、体調不良で登壇できなかったというケースはほぼ聞きませんが、リスクとしてゼロではありません。


3.研修会社の判断ポイント



 これらをふまえて、研修会社をどうやって判断するか?

 一番重要なのは、予算です。意外と思われるかもしれませんが、大手・中堅の研修会社と中小、一人会社、フリーランス講師の間には料金に大きな開きがあります。外部講師や登録講師を活用する場合には、講師や開発費用に加えて研修会社のマージンが上乗せされるからです。

 打ち合わせを重ねて、折角、いいコンテンツを作ったものの、最終的に予算が合わず稟議がおりなかったとなると、依頼する側もされる側もお互いに大きな工数、時間のロスになります。コンテンツありきで予算はいくらかかっても構わないという企業でない限り、まずは想定費用を確認して、予算内で収まる会社の中でベストな会社を探しましょう。

 次に重要なのは、もちろんコンテンツです。目的や研修効果、アウトプットなど要望に沿った研修を実施してくれるかどうかがポイントです。
 よく、提案されたコンテンツ自体の実施実績を確認されますが、実施実績(時間)はコンテンツの質とは関係ありません。実績があっても効果が高いとは限りませんし、どんなにいいコンテンツも、初めて実施する場合は、実績ゼロだからです。ましてや、カスタマイズを依頼するのであれば、当然ながら実績はゼロになります。
 
 実績について確認するポイントは、登壇講師の経験についてです。同じコンテンツでも、講師によって効果は変わりますし、何かあった時の対処も経験によって変わってくるからです。したがって、講師の登壇実績(総登壇時間数、一回の最大人数、少人数でのセッション形式の経験など)に関する確認を、自社の目的や実施内容のイメージに沿って行っておきましょう。



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コラム【教育体系構築】

教育体系をスタートした後に欠かせない「社内広報」の定例実施

教育体系をスタートさせた後に、大切なことはなんでしょうか。

 ほとんど意識されることはありませんが、無事、教育体系をスタートした後、様々な取り組みの成功に欠かせないのが、社内広報です。

 広報する内容は、教育に関する取り組みの進捗状況や成果についてです。しかも、単発ではなく、一度や二度でもなく、定期的に実施することが必要です。


1.定期的な社内広報が必要な理由



 なぜ、定期的な社内広報が必要なのでしょうか。人間には成功体験が必要だからです。

 号令をかけることで、最初の一歩を踏み出し、取り組みを始めたとしても、先がみえない、効果が見えない、前に進んでいるのかどうか分からない、では継続できません。ほんのわずかでもいいので、前に進んでいるという証が必要なのです。

 例えば、生産性が低い、非効率な仕事の仕方をしている、モチベーションが低いメンバーがいたとして、タイムマネジメント研修や1on1面談の実施を行うことで、それらが改善されたという結果を、皆に共有します。

 例えば、チームとして機能しておらず生産性が低い、というチームがチームビルディング研修や小集団活動を行うことで、改善したという結果を、皆に共有します。

 例えば、ナレッジマネジメント研修を行ったことで、営業部の業績と生産性が右肩上がりになったという結果を皆に共有します。

 上記のような成果につながった結果や実績を共有することで、結果につなげた個人や組織は、承認欲求にもつながり更に頑張ろうと思えます。まだ、結果につながっていない個人や組織も、他者の成功体験を確認することで、ちゃんと取り組めば結果につながるんだと認識し、取り組みを継続します。


2.広報の仕方



 広報の仕方に、しばりはありません。社内SNS、メール共有、個別共有、朝礼といったすぐにできることから、取材を行った上で社内報にのせる、全従業員が集まる機会での事例紹介や表彰でもいいでしょう。

 取り組みの効果を最大化するために、様々な手段を使って、社内広報を定期的に実施していきましょう。



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