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コラム【組織】

成長を確実に進めるために必要なもの

1.意識が変われば行動が変わる?



研修やセミナーで、こういう言い回しを聞いたことがないでしょうか。

「意識が変われば、行動が変わる
 行動が変われば、習慣が変わる
 習慣が変われば、人格が変わる
 人格が変われば、運命が変わる」

この言い回しは、正しくありません。正しくない、というと語弊がありますが、簡略化され過ぎているのです。

 意識が変わっただけで、行動が変わり、習慣が変わるのであれば、研修や人材育成はいりません。
研修は、意識系のものから知識・スキルのインプット系のものまで含め、 あくまで意識を変える「きっかけ」でしかありません。


2.意識に働きかける前と後が大事



 研修や指導育成を受けたとして、意識が変わったとしても、何もしなければ、ヘルマン・エビングハウス氏によって提唱された「エビングハウスの忘却曲線」に従って、習慣となっていない短期記憶は時間とともに忘れられていきます。

「研修は時間とともに効果が薄れていくから…」と言われる大きな要因です。

 ロバート・ブリンカーホフ博士が、人材育成カンファレンスにおいて報告 をした研修の効果に関する数字、40:20:40の法則があります。
 研修の効果を最大化するには、研修前(準備、事前課題、上司や周囲によ る研修に対する動機付けなど)の重要度が40%、研修後(アンケート、 報告書、事後課題、研修内容の部内シェア、定例確認など)の重要度が 40%、研修そのものの重要度が20%とされています。

  研修の実施前、実施後の準備、フォローアップを必須にすれば、「研修は時間とともに…」もだいぶ変わります。 しかし、実施前はおろか、実施後のフォローアップすら行っていないことも多いのではないでしょうか。
 さらに、育成は研修のみではなく、日常で上司や先輩からOJTや実務の中で行われるアドバイスやヒント提供も含まれます。(むしろ、こちらの方が大事)研修や日常において何が必要でしょうか?


3.意識が変わる ⇒ 行動が変わる にするには



意識が変われば行動が変わる、を実現するには

①「本人の強烈な意志」
②「具体的なやり方」
③「行動のための仕組み・仕掛け」
 
が必要です。

 本人の意志がなければ、周囲が何をどうしても変えようがありません。そもそもの大前提です。そして、当たり前のことですが、誰しも知識・スキル・経験がないことは、できないので、意識が変わっても、行動につながりません。育成に関わるに人間は、知識・スキル・経験の有無を確認して、無いなら具体的にどうすればいいのかを教える必要があります。最後に、行動のための仕組み・仕掛けが重要です。経営者、管理職が意識して取り組むべきは研修やセミナーの実施ではなく、日常で自然に動くための仕組み・仕掛けです。人間には「現状維持バイアス」が備わっており、変化を嫌うのが基本です。①②をクリアしても、なかなか行動につながらない場合は、意志がくじけても、知識・スキル・経験の不足があったとしても、行動につながるような仕組みや仕掛けを提供する必要があります。


4.行動が変わる ⇒ 習慣が変わる にするには



行動が変われば習慣が変わる、を実現するには

①「本人の強烈な意志」
②「行動の継続」
③「継続のための仕組み・仕掛け」

が必要です。
 
 行動が変わったら習慣になるか、というとそんな簡単はわけはありません。3日坊主と いう言葉があるように、習慣化が一番難しいのです。
 先に述べたように、本人の意志がなければ、周囲が何をどうしても変えようがありません。そもそもの大前提です。
 そして、やったりやらなかったりでは、当然習慣になりません。21日間、同じことを継続すると習慣化されると言われています。最低でも、21日間の継続をすることが必要です。しかし、余程、意思が強い人間でない限り、一人で継続するのは、難易度が高いでしょう。実践・継続をマネジメントするアプリやツールも多く出ているが、個人に担保するのも心もとない点もあります。
 確実な人と組織の成長を実現するのであれば、会社として仕組み・仕掛けを用意したいところです。


5.自律的・持続的に成長する人材、組織をつくるには



 結論として、研修やセミナーはもちろん、本人任せにしているだけでは成長・変革にはつながっていきません。自社、組織の現状をふまえ、日常の環境、仕事の中でシンプルに回すことのできる仕組みや仕掛けが必要なのです。

 経営として、意識を変える、行動を変える、習慣を変える仕組みと仕掛けをつくりましょう。

コラム【経営】

質へのこだわりか費用対効果か、基準を明示せよ

1.「人によって違う」は経営問題

 個性の話ではありません。個性、価値観、そういったものは、違って当然、それぞれを尊重するものです。

 ここで伝えたいのは、仕事におけるアウトプットに関することです。同じ作業をする、同じアウトプットを出すにしても、人によって結果の質やかかる時間が異なります。何を当たり前のことをと思うなかれ、経営視点で見ると大きな問題です。

「生産性に関わる」「質にかかわる」のみならず、「従業員のモチベ―ション」「人間関係」など経営全般に影響を及ぼすからです。



2.3DCGアーティストTELYUKAを見て思ったこと



 2020年5月24日(日)の情熱大陸は、3DCGアーティストTELYUKAに関する取材でした。TELYUKAは夫TELさんと妻YUKAさんからなるアーティストで、永遠の17歳 3DCG女子高生のSAYAを展開しています。

 SAYAは、見た目はほぼ人間で、CGと気付かないぐらいの精度でした。番組では、AIと音声を導入し、コミュニケーションを取れるようになったSAYAが高校生とコミュニケーションを取る機会に関して取材されていたのですが、その中で興味深かったのは、そのための準備におけるTELさんとYUKAさんの会話です。それは、経営や育成における意識ポイントと同じ点があったからです。

 その会話は、高校生にSAYAとコミュニケーションを取ってもらうにあたり、奥さんがSAYAの微笑みをより可愛くと時間をかけて作り込みをしている場面でした。

夫「ある程度のところで止めとかないと。正直一回しか使わない素材だから」
妻「ああ、まあね」
夫「あーっていう前に過ぎ去っちゃうよ。何回もループして見るものじゃ ないので。
そこは割り切って考えないと。間に合わせないと どっかで。
逆にやったはいいけどタイムオーバーで入れられませんでしたのほうが辛いと思うので」

 作り込むYUKAさんの気持ちはとても分かります。少しでもいいものを見てもらいたい、という思いでしょう。
 しかし、経営目線からすると、TELさんの視点も非常に分かります。どこかで歯止めをかけないと永遠に作り込みは可能です。このバランスが難しいところ。

 番組では、先程の会話の後も妻は結局作り込みを続け、それが高校生とのやり取りの中で、クラス全員から驚嘆の声があがり、とてもいい反応になっていました。結果オーライです。高校生に喜んでもらえて、とても良かったというところではありますが、これを経営視点でどう評価するべきでしょうか。

 「よりいいものを」は作り手やサービスの提供者として、当然のこと。しかし、趣味や創作ではなく、ビジネスとして捉えるなら、費用対効果を考えることも大切です。また、人(質の高いアウトプットを出す人とそうでない人)、コンテンツ(興味があるものなので作りこんだ)や期間(時間に余裕があったので質のいいものができた)によってバラつきが出ないことも。そのあたりをしっかりと考えておく必要があります。



3.こだわり過ぎる人、全くこだわらない人は悪いのか?




 では、同じ業務を行っているのに、メンバーによって早く終わる人と時間がかかり過ぎる人がいます。こだわり過ぎる人、全くこだわらない人、どちらも問題視されることが多いですが、いかがでしょうか。この点に対して、意欲や常識を引き合いに出して個別指導を行っても、納得感を持たれないケースが非常に多いです。

 こだわるメンバーの「自分は一生懸命やっている」、「お客様のために」という価値観は頭ごなしに否定できません。また、こだわらないメンバーの「効率を」「費用対効果を」という価値観も否定できません。そして、この二つは相反する関係にあるため、「何であの人は…」となり、冒頭に述べた経営問題の「従業員のモチベ―ション」「人間関係」にも悪影響を及ぼすことにもなります。経営者と従業員、管理職と部下がこのような相反する考え方の元に働いていると、お互いに悪気はないにも関わらず関係性が悪化したり、モチべーションが下がったりします。

 問題は、「それを行っているヒト」ではなく「根拠となる基準がない、もしくは明示していないこと」にあります。その場合、捉え方によって、どちらも正しいとなるからです。基準がなければ、根拠がないため互いの主観のやり取りにしかなりません。



4.軸や基準は経営に大きな効果をもたらす



 業務やタスク、判断に対して軸や基準をつくるということは、経営に大きなメリットをもたらします。

1.各業務の規準(適正時間、適正レベル)を決める
 
 規準を設定しづらい職務(クリエイティブ、企画関連業務)の場合は、いつまでという期限を最初に決めた上で、その時間の中で最大限やりきるということでもいいでしょう。業務の適正時間やレベルが決められることで、パフォーマンス、生産性の向上が見込まれます。

2.  各業務、行動の判断軸を決める

 会社としてこういう場合はどうするんだ?という判断軸が決まると、決断のスピードが上がるだけでなく、一人ひとりが上司や先輩に確認することなく動けるため、スピードの向上や主体性の向上につながります。

 一つ事例を紹介しましょう。新入社員研修を年間通じて請け負った企業でのことです。 

 入社して半年経過した段階での研修で提案ロールプレイングを含む様々なワークを見ている中で、大げさに話を展開したり、不確実なことをその場で安易に回答してしまう傾向が見受けられるメンバーがいました。このままの状態で営業活動を続けると、「言ってたことと違う!」とクレームやトラブルが起こる可能性があると感じました。

 そこで、教育責任者に確認すると、「それは、OKです。クレームを恐れて積極的に動けないようであれば弊社が目指す営業としては、物足りない。多少話が大げさになったり、食い違ってクレームになっても、それは上司がフォローします。新人なのに、全てを完璧になるまでと考えていたら、何もできないので。もちろん、法律、倫理的にアウトなことらやお客様に迷惑がかかるケースは除きます」という回答が返ってきました。そして、それを新入社員にも伝えているとのこと。「クレーム恐れず行動しよう!」と。

 これが会社方針として設定されているので、新人も気にせず動くことができます。もし、何かあっても上司は、不満に思ったり怒ることなく、役割として、すぐに動くことができます。その基準が全社に共有されているおかげで、スピードも主体性も失われることなく動けることになります。

  若手社員が上司に対して不満に思うことでよく挙がってくる内容の一つに「一貫性がない」ということがあります。それは、人によって、事案によって、時によって、判断や対応が変わるということです。この場合、なにかある度に、都度確認をとる必要があり、スピーディかつ主体的に行動することができません。

 うちの従業員は主体性がないと相談を受けるケースが多々ありますが、動きたくても動けない、という実態もあるかもしれません。そのようなことを防ぐためにも、判断軸や判断基準を決めておく、ということが有効です。

 もちろん、ルールでがんじがらめにすることが目的ではありません。また、言葉で認識できないケースも多いでしょう。それらをふまえて、日常の中でよくコミュニケーションを取りながら、設定していく姿勢が必要です。

 軸や基準が決まったら、朝礼やミーティングを通じて、定期的に共有・浸透させていきましょう。設定した軸や基準に触れる案件や事例が出た時は、チャンスです。それぞれどう思うか確認をし、浸透を図ることで、上司の判断をあおぐことなく行動できるようになります。 

 結論として、軸や規準が明確になることで、育成や評価もしやすくなり、適正に標準化されることで生産性向上、業績向上にもつながります。働き方改革、テレワークでの評価など、パーツパーツで議論される問題・課題が一貫性をもった中で解決に向かっていきます。不必要なストレスがかからなくなるため、モチベーションや人間関係も良くなっていくでしょう。経営に大きな効果をもたらします。



5.未来を見据えた軸の設定




 どこまで工数をかけるのかは、費用対効果以外に、未来軸でもみておく必要があります。

 研修業を事例に出すと、今、テレワークの行い方やツール紹介のセミナーが全国で頻繁に行われているが、これは一過性のもので、一年も経って浸透すれば当たり前になり、セミナーのニーズはぐっと下がります。今ニーズがあるからと飛びついても、人員やお金に余裕のある大手には勝てない中、瞬間的なビジネスに投資をするのが果たして是か非か、と考える必要があります。

 一方、オンライン研修、オンラインワークは、これから当然になります。しかし、一般的な管理職研修や新入社員研修がオンラインでできるとしたら、全国の大手企業や著名な講師のコンテンツが優先される可能性も高いはず。とするとコンテンツなのかフォロー体制なのか、何がしかの差別化が必要になりまう。どこに投資をするかを決めてから動かなければ、ムダになりかねません。

 同様のことは、景気がいい悪いあれど、どの業界にもあてはまることです。経営者、管理職は、自分の考えや方針に従業員やメンバーを巻き込むわけですから、真剣に考える必要があります。

 バブル崩壊、リーマンショック、震災による景気悪化、そして新型コロナ。大きな変革を伴う中で、ビジネスモデルをどうするか、業務フローをどうするか、各業務への工数・投資の仕方はどうするかを経営、マネジメント層は考える。その上で、適切な業務遂行で従業員や関わる人材がストレスなく最大のパフォーマンスを発揮できるように、軸を決めていきましょう。

コラム【組織】

自社に合わせた失敗しないメンター制度

1.メンター制度が注目されてきた背景

メンター制度を導入する組織が増えてきた背景として、社会環境の変化があります。

 以前は、組織の中で自然に成長していく環境がありました。しかし、世の中の変化スピードの速さ、人材が不足する中での生産性・効率・業績追及によるプレイングマネジャーの増加といった状況から、部下や後輩にじっくり目配りをして育成をする、という環境ではなくなってきました。




 また、仕事で使う機器の発達や環境の変化に目を向けると、個人の仕事が外からは分かりづらくなったということも一因としてあります。(携帯、メールでのやり取りなどによるブラックボックス化)ひと昔前のように、先輩社員が電話で話している内容を聞いて真似をする、覚える、といったことや文章の書き方を真似をする、といったことがしづらくなっており、見て盗む、仕事ぶりを見て自然に学ぶ、ということも難しくなっています。

 更には、ハラスメントという言葉の定着により上司、先輩が部下、後輩に対するコミュニケーションに対して不安を抱いていること、自ら積極的にコミュニケーションを図る若い世代がいないこと、更には、女性活躍推進やワークライフバランスといった国策の関係で、今まで育成対象となってこなかった人材に光をあて、成長してもらう、といった様々な状況が相まって、注目されてきたのがメンター制度です。

 意図的に「支援」「育成」という関係性をつくることで、個人、組織の成長につなげようという機運が高まっていると言えます。



2.メンターとは




■メンターとは:

 仕事や生活、人生において個人の“手本”となり、 指導・支援を行う人のことをいいます。知識やスキル、経験の豊かな人(メンター)が、まだ未熟な人(メンティ)に対して、目標達成や成果向上、成長のために仕事のやり方や人間関係の築き方、課題解決、意欲促進、モチベーション向上など様々な場面で、キャリア形成や心理・社会的な側面など総合的な支援を継続的に行います。
 単なる話を聴く相談役ではなく、業務・実務ではないもっと大きなところでの目指す姿を明確にし、サポートを行うことでメンティに自律性や自信を持たせ、メンティ自身が前向きに仕事生活、社会生活を送る支援を行う役割を担います。


■メンターの語源:

 ギリシア神話の登場人物『メントール』の名前に由来します。オデュッセウス王がトロイア戦争に出陣する際、自分の息子テレマコスの育成をメントール(Mentor)という人物に託しました。 託されたメントールは帝王学や学問のみならず、人としての成長も含め全人格的な育成・指導を行いテレマコスを王の期待以上に大きく成長させたことから、全方位的に指導支援を行う人のことをメンターと呼ぶことになりました。



3.メンター制度とは



■企業制度としてのメンター制度:

 企業や組織が制度として導入する場合は、離職防止、モチベーション向上、女性活躍推進、新規事業促進、管理職登用トレーニングなど様々な目的で実施されています。
 また、「斜めの関係」と言われ、同じ社内であっても異なる部門の上司や先輩が設定されるのが通常です。それは、評価や日常の仕事に直接的な影響がない分、本音で相談しやすくメンター側も固定概念やバイアスを持たず客観的かつ適切なアドバイス、支援が可能となるためです。


■メンター制度の期待効果:

【組織】  
 メンター、メンティがともに成長すること、社内のコミュニケーションが活発になり現状把握が常に行われるため組織が活性化されます。  

→職場定着率の向上、職場の満足度向上、知識・ノウハウの継承、社内コミュニケーションやネットワークの活発化、組織風土の改善、社員の能力向上、逸材発掘 

【メンティ】
 働く上でのビジョン明確化、無用な躊躇や不安の払拭、成長スピードアップ、仕事に対するモチベーション向上

→知識・ノウハウの吸収速度向上 、自立・自律、対人能力向上、社内コミュニケーションやネットワークの活発化、問題解決・能力向上、職場満足度向上、キャリアプラン、将来のビジョンの明確化

【メンター】
 メンティを支援することで、自分自身の仕事や生き方の振り返り、対人コミュニケーションへの気付きや学び、更なる成長

→対人能力向上、指導・育成能力向上、社内コミュニケーション・ネットワークの活発化、知識・ノウハウの洗い出し、責任感の向上


■メンター制度の「表面的な」マイナス面:

・直属の先輩や上司との関係性
→斜めの関係で実施した場合に、第三者が関わることで直属の先輩や上司が得てない情報があることから、事前にメンター制度に対する社内周知、理解浸透を行っていなければ、組織内の関係性がギクシャクする可能性があります。
  
・メンター、メンティの工数増加
→時間的な拘束、レポートや振り返りの時間など時間的な工数が発生します。

・メンター、メンティのストレス増加の可能性
→メンター、メンティのマッチングを行っただけで、目的や運用方法の設定、ツール活用などを行わず、ペアの二人に自由に任せていると、メンタリング実施の意味や効果を感じられず、実施自体が双方のストレスになることがあります。

※表面的なマイナス面と記載してあるのは、きちんとした導入・運用を行っていないために発生するものです。経営が制度にコミットメントし、導入時にしっかりと準備・説明を行うこと、運用をサポートすることで、上記のマイナス面はカバーできます。



4. メンター制度がうまくいかない場合ってどんな時?



 メンター制度を導入したものの、うまく機能させることができず、形骸化して一年で終了というケースが多々あります。

 メンター制度は、メンターとメンティを組み合わせて面談を行う機会を提供するというシンプルな形なので、とりあえずやってみようとスタートしてしまいがちですが、斜めの関係だからこそ、準備と運用を丁寧に行わなければ、機能しないどころか逆効果になることもあります。
 実際、導入したものの、実施されず形骸化した、期待する成果が出なかった、ということでメンター研修の実施や運用の相談を受けることが多々あります。

 それは、目的であったり、組織のバックアップ体制であったり、メンターの接し方であったり、と必要な要素の何かが欠けているが故です。また、一年程度の短期間での明確なアウトプットや結果を求められうことで、一年やってみたけど費用対効果が分からないので、効果が出ないので中止、という判断になることもあります。

 しかしながら、必要な要素を満たした上で、丁寧に運用継続することでメンティがいずれメンターとなり、育成文化が醸成され、組織の風土が変わり、といった具合に成果につなげている企業や団体も実際にあります。

 実施する前の準備及び実施中のフォロー、実施後の振り返りを丁寧に回し、次年度につなげていくことが大事です。

■メンター制度の効果が出ないケース:

・進行の問題  
・取組み姿勢の問題  
・目的・テーマ・目標  設定の問題  
・問題が発生しているにも関わらず、惰性で継続している  
・関係性(遠慮、相性)
 ほか

         
■メンター制度で起こりがちな失敗例:

・メンターが相手視点に立てない
・安心できる場であるはずが、プレッシャーの機会となっている
・直属の上司・先輩との関係性
 ほか




5.ピアメンタリング



 ピア(peer)は仲間という意味で、言葉が指すとおり、1:1ではなく、共通のテーマを持つ複数人が定期的に集まり、互いの関心事や相談事を共有し、一緒に考えることで相互成長を図る仕組みです。

 対等な関係の中で話し合う中で、定期的に振り返りを行うだけでなく、様々な価値観や考え方に触れることができることで、有益な話し合い、成長につながっていきます。

 全員が、気負うことなくコミュニケーションを取れるという点で、4名前後が適正人数と言えます。
1名の振り返り・共有に対する各人からの感想共有やアドバイスを行う時間を15分~20分とし、通常各回が60分~80分となります。

 特に決め事はありませんが、話す準備をせずその場で共有事項を考えるとなると、時間が無駄になるため、振り返りの共有準備を各人が事前に行っていることが必要です。また、そのグループで効果を最大化するために、「遠慮しない」「率直に言いたいことを言う」「承認する」など、グループ内でルールを設定しておくのも有効です。

<実施者の声>
・回を追うごとに、次の回が楽しみになっていくのを実感できた。
・自分にはない考え方や価値観に触れることができて勉強になる。自分の思考パターンに気付いた。
・毎週進捗、成長が自分で認識できることに加え、周囲から自分が想像していなかったコメントや意見をもらえることが励みであり役にたっている。モチベーションにつながる。
・参加者が回を追うごとに元気になっていっている。振り返りの内容と1週間毎のシートの密度が毎回成長していっている。
・振り返りシート作成にあたり、ダメだった点やできていない点を発見し、嫌々でも自分に向き合う一方で、気づきや学びをある意味強制的に探すため、ダメな一週間、何もない一週間の中にも前向きになれる点が発見でき、自己効力感や元気につながる。
・上司の言っていることに納得できず、行動に本気で取り組めなかったが、前回の会でメンバーからから色々意見をもらって考えてみた。すると、自分に悪い点もあるのでは?と思い至り、上司がそういうことを言う理由を自分なりに考えてみたところ、自分にも修正すべき点があった。(同じ失敗を繰り返していた)その後、「同じミスを繰り返さないように意識しています」と上司に共有したところ、関係性が改善した。



6.リバースメンター制度



 メンター、メンティの関係は、メンターが年長者、メンティが年下というイメージが強いですが、必ずしもそうである必要はありません。

 本来のメンター制度は、若手社員やターゲット社員が抱える課題や悩みを、経験豊かなメンターがサポートするものですが、最近では、その立場を逆転させたリバースメンター制度を導入する企業が出てきています。

 例えば、若手社員が役員のメンターとなり、モバイル機やSNSの活用法などITスキルを学ぶサポートを行う、といった事例が取り上げられています。パソコンが登場した時が、そうであったように、年々新しいものが世の中にアウトプットされますが、若者は、それらに自然になじんでおり、年配の社員よりも長けていることが多いため、それを、教わるというのは、自然な流れでしょう。目的はITスキルを学ぶことですが、実際に導入した企業では、役員から「新たな考え方や常識に触れ、刺激につながった」といった評価の声も高かったようです。

 最新の機器や技術に関わりません。自分にない知識やスキル、経験を持った人であれば、メンターと成り得ます。
当然、通常のメンタリングと同様に、双方の成長につながります。

 唯一懸念があるとすれば、自分よりも若い人がメンターとなることをメンティとなる本人が受け入れられるかどうか、という点でしょう。それが無ければ、リバースメンターも形だけで全く意味も効果もでません。

 反対に、双方が受け入れ、実際に運用し効果につなげることができる組織であれば、色んな人、様々な環境から学ぶことが出来る組織ということであり、成長の機会も増え、成長し続ける事が可能になります。

 敢えて制度にする必要があるのか、とも言われそうですが、相互育成という文化を醸成するメッセージとしても有効です。



7.外部メンター



 メンターは、会社や組織で実施する必要はありません。自分の人生やキャリアにおいて、悩んだ時は課題を抱えた時に、アドバイス、サポートしてくれる方、自分が信頼できる方がメンターと言えます。

 例えば、ベンチャー企業の経営者の成長のために、経験豊富な経営者がメンターとなることもありますし、転職した人が、前職の上司や先輩にメンターとなってもらって相談することもあります。

 会社や団体のメンター制度が斜めの関係で組まれる目的の一つに、利害関係のないところで、評価に関わらないので相談しやすい、素直に意見を受け止める、といったことがありますが、その観点からすれば外部メンターには、利害関係が全くないので、100%そのメリットを享受できます。

 同じ組織でないので、本音で相談しやすいことはもちろん、メンターとしても組織の事情を酌量する必要がない分、本当に適切な意見を出せると言えるでしょう。

 外部メンターを選ぶ際は、「信頼できること」「社会経験を積んでいること」「主観でなく客観で物事を捉えられること」を最低限の規準にし、後は、自分が話しやすいかどうかといった観点で判断するとよいでしょう。




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コラム【業績】

知らないと損、すぐ取り組めるコスト削減方法

コスト削減は、景気がいい時や経営が順調に推移している時に話題に上がることはありませんが、削減することで、経営や業績に中長期的にインパクトを与え続けます。



 実際、コロナ禍でテレワークが可能な業種や職種においてオンラインが主流になったことで、移動に伴う交通費が大幅に削減できたことで実感した経営者も多いのではないでしょうか。 

 コスト削減となると分かりやすい部分(家賃、人件費など)に目がいきがちですが、できれば従業員の給与には手を付けたくないとお考えの経営者も多いでしょう。それ以外の物件費や手数料などを、見直すことでコスト削減法についてお伝えします。


1.コスト削減に取り組む前の準備



STEP1:過去と訣別するという経営者の意志

 コスト削減において、一番足を引っ張るのは、過去の経緯や取引先とのつながり、慣習といったしがらみです。
今まで、この企業でずっとお世話になっている、バーター取引になっているのでやめることができない等の経緯が挙げられます。この点を、認識した上で、それでも取り組むという過去との決別と意志が必要です。
 バーター取引の場合、取引停止で売上減少につながることもあり得るため、それをふまえてコスト削減を実施するという点については、経営者しか判断ができません。実施すると明確に決めて取り組む必要があります。

STEP2:プロジェクト化

 やるべきことが明確になった上で、実施するように部門や担当に指示を出したのに、なかなか進まないことが多々あります。理由は、当たり前のことです。例えば、誰がやるにしても、通常業務にプラスアルファされる取り組みになるため、物理的に取り組む時間がないということ。例えば、取引先に変更を含め見直しを行うと伝える際に、今までお世話になっているから言い出しづらいといったことや新しい取引先になると、契約手続きや新しく導入浸透させるにあたりゼロから説明しないといけない、手間がかかる、慣れるのが大変そう、面倒臭いといった心理的抵抗があります。
 心理的抵抗が起きたとしても進めるように、社長直轄プロジェクトとして取り組むか、数名をプロジェクトメンバーに設置して、組織の力で明確に遂行してもらうといった取り組みが必要です。

STEP3.現担当者を責めない

 実際に成果が出たとしても、担当を責めないことです。担当者は、意図的にさぼっていたわけではありません。先に述べたいくつかの理由から、実施したくてもできないという状況の中で、行われてこなかったケースがほとんどでしょう。
 これから先、おさえられたコストが標準になるという未来に視点をおいて、取り組んだ担当をほめましょう。


2.最新化する

 設備や機器を最新のものに変えることで、瞬間的なコストは膨らみますがランニングコスト及び工数削減、効率アップ、生産性向上と間接コストも下げることが可能です。

 家庭用エアコンがいい例ですが、最新のものはパワフルでより早く冷暖房ができ、清潔で、しかも低電力です。同じように、パソコンや複合機、携帯なども、新しい機種の方が、より使い勝手がよく、ランニングコストも安くなっています。特にパソコンはハード、ソフトが新しくなるにつれて、生産性が格段にアップします。

 目の前のコスト増を気にするより、先を見据えて最新化を検討することがお勧めです。


3.手法① まとめる



 数社に依頼しているサービスを一社にまとめる手法です。

 複合機、パソコン、ネットワーク、固定電話、携帯電話など、今や各サービスがつながっている状態。それを一本化することで、直接的なコスト削減はもちろん、問合せや相談先が集約され間接的なコスト削減にもつながります。

 例えば、うまく印刷ができないとなった時の問題は、複合機かもしれませんし、パソコンそのものかもしれませんし、ネットワークかもしれません。その時に、業者が分かれているとどこに問い合わせればいいかも迷いますし、一社一社に不具合の状況を説明する手間がかかりますが、一本化できていれば、スムーズに相談・解決が行われます。

 弊社も、オフィス周りは全て一社に任せていますが、コスト削減はもちろんのこと、請求書も1枚で済むので事務工数も圧倒的に減り、間接コストの削減にもつながっています。



4.手法② ネット銀行の利用を開始する



 ネット銀行は振込手数料が安いためコスト削減にダイレクトにつながりますし、ネットで入出金、振込が完結できるため経理担当の手間が削減できるという間接的なコスト削減にもつながります。

 例えば、住信SBI銀行は他行への振込手数料が3万円未満だと160円、3万円以上だと250円とお得です。本当にわずかな金額かもしれませんが、毎月、毎年のこと、塵もつもれば、ということです。不要なお金を使う必要はありません。

 弊社も2020年、コロナ禍真っただ中で、初めてネット銀行の活用を始めましたが、直接的にも間接的にも、もっと早く実施しておけば良かったと後悔しています。



5.手法③ 競争を行う



 一番インパクトが大きいのは、この手法でしょう。毎回、同じ業者を使っていると契約更改の際に、値上げこそあれど値下げされることはほぼありません。形式で相見積もりを取るケースもあるでしょうが、そうではなく、改めてゼロから検討するという前提を伝え、現取引先含め、本気で見積もりを取ることで比較検討し、今までと同レベルもしくは今まで以上のサービスで更に安いサービスを受けることができるようになります。
 この手法は、取引業者を変えることなくコストを削減することにもつなげることが可能です。



 その他にも、活用しているシステムやパソコンを変えるだけでも、作業効率が飛躍的にあがり、従業員の生産性があがり残業が減る、もしくはその分、営業などの生産活動に時間を振り向けて売上が上がるなどといったこともあります。オンライン営業も然りです。


一度実施すると、いい影響を与え続けるコスト削減。
ニューノーマル社会で勝ち残るために、ぜひ検討を。

コラム【経営】

離職を防ぎ定着率を上げる人事要素21項目とは?

採用した以上、長く活躍してもらうことが企業にとっても採用された従業員にとっても大切でしょう。

 しかし、現在、コロナ禍によって一時期と比較すると職を変わりやすい売り手市場ではなく買い手市場に変わったとはいえ、自身のキャリアとライフプランを見据え、転職が当たり前となった今、企業が手放したくない優秀な人材は、更にいい環境を求めてどんどん移っていきます。



 
 離職率だけの問題ではなく、ニューノーマル社会で勝ち残っていくためにも、離職につながる要因を見直し、従業員がやりがいをもって働ける会社にしていく必要があります。

 企業は、退職が発生した際に、退職理由を確認し、定着率を高めるために、様々な取り組みを考え実施しますが、本人から引き出せる退職理由は当然のことながら100%のことはなく、全く別の理由であることもあります。

 更に、人事の要素はつながっています。
その中の一つや二つの要因を点で対応しても効果がない場合が多く、様々な要素が積もり積もって退職につながるケースも多いため、全体的な視点かつ本質的な対応を行うことが必要となります。


 8つの人事要素とそれぞれの要素において退職につながる21の要因を紹介します。







 チェックが入る項目が多ければ多いほど、離職者が出る可能性は高まります。これらは、経営者がどう思っているかではなく、従業員がどう思っているかが大切です。まずは、従業員の皆様に確認を取ってみましょう。

 従業員向けのアンケートフォームを無料で提供しています。
ご希望の場合は、お問合せページよりお申込みください。

コラム【ヒト】

人材育成の成功事例、悩みあれこれ

弊社主催の指導育成研究会で共有された人材育成の取り組みでうまくいったことや困ったこと、悩み、解決案の抜粋をまとめました。




【うまくいった、いっていること】

VISION MTG

「将来どうなりたいか」をグループで面談。事前に準備をしてきもらって当日は共有のみ。想定した以上に、皆しっかりと考えており前向きな時間となって意味があった。

「聞く」ことだけを目的とした面談

「今日は聞くだけの面談だから」といって時間を開放する。原則として自分は一切話をせず、聞くことだけに徹すると相手は想定した以上にたくさん話をしてくれる。中には涙を流す人も。自分が知らないことをたくさん知る機会にもなり、信頼関係が構築される。

一日の良かったこと、うまくいったことを毎日共有

成果が出ない、自信のないメンバーであっても毎日良かったこと、うまくいったことを洗い出して確認することで、わずかでも成長を感じることにつながる。少しずつ表情が明るくなっていった。指導側も「相手ががんばっているんだな」ということに気付く機会となり、相手に対する印象も変わっていく。

ツールの活用

持ち味カードを活用して、自己認知の機会を設けてキャリアプランを考え実行してもらう。
業種や職種、階層に必要なコンピテンシー(パフォーマンスが上がる行動)を全員で洗い出し、具体的行動に落とし込みを実施、チェックシートにして毎月意識して取り組む

仕組みで育成

定期的な社内テスト:理念や規範の解釈等のテストを実施→評価に連動
毎月の課題図書に対するレポート提出→評価に連動
毎月1回、30分、評価シートを元にした定期面談の実施で課題の可視化、自己目標の設定、承認を行う→評価に連動   

新人向けの一般常識勉強会

中途新人向け(入社直後~1年前後)の一般常識勉強会を月2回実施。一般常識テスト+その事象が私たちのビジネスにどう影響するのか等をゲーム感覚で実施。 従来、先輩社員とのMTGだとなかなか若手が発言が出来ない状況だったが、若手中心での勉強会を実施することで、参画意識や積極性は出てきている。

Be(あって欲しい)とDo(具体的指示)を分けて共有

一方的な指導ではなく、考えて行動ができるような人材に育ってもらうために、どうあってほしいのかを伝えるようにしている。 ただし、人によってアプローチを変えた方が良い。 (Beだけだと動けない方もいるため、Beからの具体的指示等)

社内に教育委員会という組織を作ったこと

教育に関心の高い人が自ら手を挙げて、教育委員会の運営を行っている。(4年間継続中) 年間計画から講師コーディネート等も委員会で実施。 教え合う風土が醸成されてきている。育成マインドを持ったプレイングスタッフが育成できてきた。

業績MTGのみ→個別MTG実施

業績MTGだけだと、本音が見えない状況であったため、個別のMTGを月に1回2時間程度実施。業績とは別にこれをやりたい、という目標を定め、その進捗状況の確認やモチベーションの確認等。見えたくない部分も見えてきたが、本音を把握することが出来つつある。

まず考えを受け止め、そう思った理由を聞く

相手の話すことを否定はせず、まず受け止めて、その後に、どうしてそう思ったのか自分で考えてもらうことを徹底させる。 例)2チームある中で、一つのチームは徹底的に指示をさせていたが、自分がみていたチームは、常に考えてもらうことを実施していた。徹底的に指示を行っていたチームは早い段階で成果を出し始め、ずっと成績は負けていたが、一年で逆転し、その後は考えてもらうチームの方がずっと成績が良かった。

考えてもらい、突き合わせ、議論・修正を定例実施

対象:知識・スキル・経験豊富、更に成長させたい、一段ステージをあげたいメンバーもしくはマンネリに陥りモチベーション下がり気味のメンバーに対して。
例えば、チームの運営の仕方や月初や月末のキックオフ・報告会の内容、あるメンバーの育成方法などを考えてきてもらう。(発表が必要な場合は、発表資料まで、きっちりと)その後、自分(育成側)が考えている内容や資料と付け合せを行い、一緒に議論したり、足りないところを指摘・修正・アドバイスを行う。内容がよければ、メンバーの内容を取り入れることもあり。これを繰り返すことによって、チーム運営や育成に興味をもってもらえたり、視点が一段引き上がる。※不足している点を見極め、しっかり指摘やアドバイスをできることが大事。



【育成で困っていること、悩み】

マネジメントをやりたがらない

期待が重すぎるのではないか。
最初は少ない人数からでないと難しい。
管理職になるとどんなことを行うのか、やることが見えないため、不安ばかり大きくなっているのではないか。引き上げる前に、どんな仕事を行うのか同行、同席、一緒に考えるなどイメージ付けを行う。

担当しているメンバーの成長をたすけられているのかわからない

考えすぎ?
成長していないとすれば、指示・指導をし過ぎている、面倒を見過ぎている可能性あり。

「なぜ」というワードは指導育成にはよくない?

「なぜ?」は聞いている側にその意図はなくても、相手からすると責められていると感じることがある。また、知識やスキル、経験が浅いと答えられないことも。回答しやすい質問に切り替える。

キャリアプランがなかなか描けない方の育成

キャリアプラン作成は、そもそも難易度が高いものであり、毎年実施することで精度があがっていくもの。初めての時は、難しく考えすぎずに毎年ブラッシュアップしていくことを前提に、まず作ってみること、作成したプランを一緒に確認していく中でアドバイスを行う。

年上の部下・メンバーに対する対応(特に指摘や叱る必要のある時)

皆がいる前で行うのではなく、個別対応を行う。
立場を変えて考えてもらう。(自分が逆の立場だったらどう感じるか、など)
普段からの関係性が大事。立場・役職は自分が上でも、経験やスキルは豊富なケースが多いので、頼る、相談にのってもらう、アドバイスをもらうようにする。
オンとオフを切り分けて、オンの時は言うべきことはしっかり言う。オフは先輩として接する。頼りにしているからこそ、ということで事前にしっかり話し込んでおくことが大事。

アメとムチの次

従来は、インセンティブ要素を強くしたり、勢いで事業運営を行ってきたが、年齢等から生活の安定性も重要になり固定給で保証をしている。そのような中、アメとムチの次に必要なものを模索中
→モチベーション(内発的動機を高める事)が重要である。 そのためには、個々のメンバーのモチベーションを理解する為、コミュニケーションを図る事が大前提として必要。 また、内発的動機を高めるための目標設定も重要な要素の一つであり、メンバーに目標を立ててもらう事を前提にしつつ、コミットメントライン(絶対的に到達すべきライン)とチャレンジライン(伸長を評価)の2軸で設定するとよいのでは。
内発的動機がなかなか見いだせないメンバーには気づきの場を作るのも一つの方法。360度評価(上司・同僚・部下からの評価)等も方法ではあるが、注意も必要(モチベーションを押し下げるリスクあり)

属人化した指導
 人によって教え方が異なる。誰につくかによって育ち方が異なる。

教える人が、相手の成長ステージに応じて対応を変化させるということをできるようになる。 知らない場合(知識・スキル・経験無し)は、マニュアル等も活用しながら、丁寧に教える。知識・スキル・経験があがってきたら、考えさせる度合を増やしたり、チャレンジしてもらうことを増やす。(失敗することが分かっていても、チャレンジさせることもあり)指導育成に関わる人全員が、その概念を持つ。
T社の取組み :新入社員の成長に応じて、指導員を変えている。    
「教える」から「考えさせる・自分でさせる」に変更するタイミングをどう見極めるのか? 
→ある程度の期間を設定した上で、検定や試験を実施して判断する。



コラム【ヒト】

一律 1on1面談はもう古い!目的や成長ステージに合わせた面談制度とは

1on1制度を取り入れる企業は、業種、企業規模問わず増え続けています。
特に、テレワーク増加に伴い、オフィスで共に働く中で自然にコミュニケーションを取るということができなくなったことから、オンラインでの1on1面談を実施する企業も増えています。

 しかしながら、あまりうまく機能していないという声も聞こえるようになってきました。その理由と対応法はどういったものがあるでしょうか。

1.1on1面談制度とは



 まずは、1on1制度について確認しましょう。

【取り組み内容】

 上司と部下、先輩と後輩が1対1で30分から1時間程度、定期的に面談を行う制度
 目的に応じて期間を設定してもいいし、特に期間を定めなくても良い。企業によっては、同じ部門ではなく、全く関係ない人と実施しても良いとしているところもあり、目標に対する進捗管理や実務に対するアドバイス、支援から人間関係構築、悩み相談、業績アップなど実施目的も様々。

【効果】

・PDCAを回す仕組みで「経験学習」「パフォーマンス向上」に有効
・部下・後輩の気持ちやモチベーションの変化に気付きやすい。(いい面、悪い面)
・上司・部下、先輩・後輩間の信頼関係が強化される
・自分で考える癖づけができる
・上司や先輩の育成力向上
・個人の業績やパフォーマンスの向上
・離職率低下



2.更に効果的なものにするために、目的や相手の成長ステージで実施面談を変える



 1on1面談制度を実施する企業は増えましたが、一方で形骸化や実施者によって頻度や成果が異なるという属人化が課題として聞かれるようになってきました。

 その要因として、相手の知識やスキル、経験問わず一律で実施していることや目的が不明確なまま実施していることが挙げられます。

 例えば、隔週で30分~1時間程度、実施という形式で制度を定めているとします。

 しかし、知識・スキル・経験の浅い新人や若手と豊富な中堅社員では、頻度や内容に求めるものが異なります。新人や若手は、実務スキルがないため聞きたいことも多く、進捗管理、モチベーション維持のため、もっとやってほしいと思うことが多いですが、知識・スキル・経験豊富な中堅以上は、目的を明確にしておかなければ、単なる進捗管理やコミュニケーションでは特に必要ないと思い、形骸化しやすい、もしくは投資時間に対する効果は低くなります。

 また、目的を定めていないがために、折角の1on1が目標に対する進捗確認や問題解決といった業務に関することのみになり、受ける側がむしろストレスを感じる機会にしかなっていないというケースもあります。


 うちは、不満が上がっていないという組織がほとんどでしょうが、単に、他のやり方と比較していないからということに過ぎないかもしれません。

 目的や相手の知識・スキル・経験といった成長ステージに応じた面談を取り入れることで、1on1面談を受ける側の納得度も高まり、会社側も要求する内容を変えることができるため、組織全体として効果的なものにつながります。

 では、具体的にどういう面談形式があるか確認していきましょう。



3.Daily 1on1面談制度 

 知識・スキル・経験の浅いメンバーの実務スキル向上を中心とした頻度優先の1on1面談です。知識・スキル・経験が浅く、個別に聞きたいことや進捗管理の優先度が高いため、1on1の面談を短時間でもいいので頻度高く実施します。



■目的:実務スキル強化、モチベーション維持

■対象:新入社員~実務に関する経験の浅いメンバー

■実施頻度:毎日もしくは2日に一回

■期待効果:

「互恵性」「返報性」(上司や先輩が自分のために時間を割いてくれているという事実に応えたいという思い)がメンバーの本気の努力につながります。頻度高く確認を行うことで、行動目標に対してできていたことへの承認機会が増えることになり、メンバーの自己効力感を高め、モチベーションを高い状態で維持できます。
 また、当日うまくいかなかったことを翌日改善して活かすといった短時間でのPDCAを繰り替えすことで、PDCAの効果を認識し癖付けにつながります。



4.Quarterly1on1面談

 個人の視点・視座拡大と組織成長に目的を絞って四半期に一度実施する1on1面談です。実務面、モチベーションから離れ、社外に対しての視点、組織に対しての視座を引き上げ、組織改善に結び付ける面談で、それぞれの階層毎に得られるものが異なるため、階層問わず実施します。



■目的:確実な行動変容、組織改革

■対象:不問

■実施頻度:四半期に一回

■期待効果:

 視点・視座を個人から社外や組織に向けさせることで、意識が高まります。個々に眠る暗黙知としての現場での気付きや知見を形式知とし、組織に活かすことに有効なため、時代や環境の変化に即応ができます。また、現場から吸い上げた意見のため、組織で取り組むとなった場合に、当事者意識が高まり、確実な成長や変革を実現することが可能です。
 面談を行う側も、普段、見ることができていない視点でコミュニケーションを行うことで、メンバー個々の視点や視座、普段どれだけ考えているかが明らかになり、逸材発掘にもつながります。
 

→ Quarterly1on1面談用ステップアップシート
 

 
5.相互育成を行うピア・メンタリング

主体的な成長、相互育成を目的として、同じような立場や職種で利害関係のない3,4名で定期的に実施する面談です。ふぃ
目的、目標・ゴール、取り組み内容、実施しての気づきや反省、今後について振り返るシートを用意し、面談前にそれぞれが記入。簡単に共有し、参加者からフィードバックを受けます。



■目的:従業員の自律成長、継続成長

■対象:中堅、自律人材

■実施頻度:週一回もしくは隔週一回

■期待効果:

 取組みに対するフィードバックや相互アドバイスを複数名から定期的に受けることが、取り組みへの強制力にもなり、モチベーションにもつながります。自身では気づくことができない様々なヒントや内省につながり、実践、ブラッシュアップの効果が高まります。
 上下関係や利害関係がないメンバーで実施することで、本音で率直なコミュニケーションを取ることができ、アドバイスも素直に受け止めることができます。
 

→ ピア・メンタリング用PDCAシート

 

6.書籍からのPDCAによるリアルケーススタディ

自走型組織の構築を目的として、4,5名で実施する面談です。自ら読んだ書籍から設定したテーマを実務や組織で実践し、結果と今後どうするかをまとめて共有します。



■目的:自ら学び、試し、改善する組織づくり

■対象:不問

■実施頻度:四半期に1回もしくは半年に一回

■期待効果:

 研修といった与えられた機会ではなく、自ら学んだことを実務に活かし、その結果をふまえてブラッシュアップ、PDCAサイクルを回していく自律成長のトレーニングとなります。
 また、同階層や同職種で同じ書籍を読み、取り組み結果と改善案を共有し合うことで、自社におけるリアルケーススタディとなり、研修実施と同等もしくはそれ以上の効果につなげることが可能です。 





7.ガス抜きから組織改善まで幅広く使えるオープンドア

 管理職や上司と自由に話せる機会を提供する面談です。
管理職、上司は、日程、時間、場所をメンバーに共有し、設定した時間は誰かが来る来ない関わらず会議室(もしくはオンラインで)で待ちます。メンバーは一人で行ってもいいし、複数で行っても構いません。メンバーは何を話してもいいし、管理職、上司は、原則として聞くのみ、求められればアドバイスなどを行うというルールで実施します。



■目的:ガス抜き、組織への提言、チーム力向上

■対象:不問

■実施頻度:隔週に一回もしくは月一回

■期待効果:

 管理職や上司が気づいていない様々なことを吸い上げることができます。挙がってくる内容に耳を傾け、必要に応じて解決していくことで、信頼関係強化、チーム力強化、組織改善につながります。 

コラム【ヒト】

定例面談を行う効果とは

メンター制度におけるメンタリング、1on1面談、ミーティングなど、1対1のコミュニケーションが注目されています。

 対象となるメンティや部下、後輩の定量面、定性面の成長につながるだけでなく、実施するメンター、上司、先輩も気付きを得ることができ、傾聴力、受容する力、伝える力、提案する力などスキル向上にもつながるからです。

 弊社もメンター制度運用支援や1on1面談制度を育成文化醸成のコンテンツとして強く推奨していますが、これらは定期的かつ継続して実施することで効果を発揮するものとなります。


 定例で実施することの効果について、実際の事例から確認してみます。
下記は、ある組織での定例面談の結果です。この一枚の中にも、面談の効果が多く表れています。




①メンバーが自分で気付く

 メンバーがリーダーを目指すという中での面談ですが、当初は「リーダーにはどうすればなれるのか」と上司に質問があった状態から、メンバー自身が、「メンバーをフォローすることがリーダーの仕事だと気付いた、リーダーの役割は人から教えてもらうばかりでなく現場で気付くことだと思った」と変化しています。
 定例で振り返ることが分かっているからこそ、自分で一生懸命考え、自分なりの結論にたどり着くことになります。


②意識変化のきっかけのヒントがみつかる

 そもそも対象メンバーが「リーダーを目指そう」となったのは、メンバーの姉が仕事で主任になったことでした。意識の変化は、ふとしたことやささいなことがきっかけになることも多い、ということを認識し、事例を集めることでメンバーを動かすヒント探しにつながります。

 
③メンバーの変化に上司が気付くことができる
 
 対象メンバーの気持ちの変化に気付くことができます。定例面談を継続していくことで、信頼関係が強化され、様々なことを含めた本音のコミュニケーションができるようになるほか、何より、相手のちょっとした変化や違和感に気付くことができるようになります。


④意識の変化で主体性につなげることができる

 上司の学びとして、「相手のこうなりたいという意識の変化をキャッチすることで、相手をその気にさせることができる」とありますが、人は自分で考えたことこそが、最大の動機につながります。それを促すには、定例で確認することが有効です。


⑤意義、効果のあるサポートができる

 定例の振り返り、フィードバックを継続することで、相手が今何を考え、何を必要としているかが分かります。それをおさえた課題の提供やサポートを行うことで、確実に目的、目標に近付けることができ、成長を促すことができます。



以上、実際の事例を元に5つの効果を共有しました。

 多くの気付きや学び、変化、成長が、発生しています。
これらの成果は、継続的な実施により、「相手の変化や意図に気付く感度が高まる」「振り返り・内省・気付きや学びを得る力が高まる」結果と言えます。

 面談は、定例で行うこと、継続することによって得られる効果が高くなっていくのです。

 人材育成は難しい、とよく言われますが、日常業務の中に、育成、成長の種はいくらでも転がっています。これらの取り組みを、全社的に回すことで、育成文化の醸成、育成力の向上は実現します。



面談効果を最大化する3種類のPDCAシート ⇒ PDCAシート確認
組織成長を実現する四半期に一度の1on1面談シート ⇒ 1on1面談用ステップアップシート確認

コラム【組織】

社内で人材育成を効果的に進める仕組み・取り組み10選

御社では、人材育成がどのくらい重要視されているでしょうか。従業員の皆様は、どのくらい育成に対し熱心でしょうか。

 例えば、貴社の従業員の方が管理職やOJT担当として育成を任された際に、下記A~Cの従業員が取る反応のどれに当てはまりそうでしょうか?
 
・従業員A
「忙しい中で、何で育成なんかやらないといけないんだ。自分の仕事もあるのに、手間ばかりかかって嫌だ」

 

・従業員B
「忙しい中で大変だし、育成は難しいけれど、給料をもらっているのだから、できる限りのことはやろう」


 
・従業員C
「自分が育成に関わったメンバーが、成長していく姿を見るのが嬉しい!メンバーも喜んでくれるし、やりがいを持てる。メンバーが成長すればチームや会社も成長するし、お客様にもよりいいサービス、対応ができるようになるから、誇りを持って取り組もう!」



 
 A、B、Cの誰につくかによって、当然メンバーの成長スピードや成長レベルは異なります。
 そして認識しておくべきことは、人は自分の経験に基づいて考え行動する傾向にあるため、そのメンバーが育成する側になった際に、同様の考え方・対応をもって新人や部下の育成に関わるようになる、ということです。そうであるならば、全員が従業員C、少なくともBの考え方になってもらうように、組織としては取り組む必要があるでしょう。
 

 もう一つ、認識しておきたい事があります。それは、環境も人に影響を与えるということです。環境が部下に与える影響を分かりやすく理解できる考え方に、心理学者クルト・レヴィンが唱えた「クルト・レヴィンの法則」があります。
 
【クルト・レヴィンの法則】

 人が取る行動とは、本人の特性と本人をとりまく環境が相互に作用して生じるものであり、 【 B= f ( P・E ) 】 という式で説明することができるというもの
 
B(Behavior):行動
F(Function):関数記号  
P(Personality):人間性、人格、個性、性格、価値観
E(Environment):組織・集団のルール、周囲の状況、人間関係、職場風土 

 
 従業員が取っている行動は、その人自身の特性のみによるものではなく、職場風土や人間関係の作用によって変わるということです。



  例えば、本来は、色んな提案を行うことが好きで得意なAさんがいたとします。過去、色んな提案を行って会社の業績向上や組織活性化に貢献してきたのですが、家の事情で地元に戻ることになり、転職しました。転職した先は、会社全体が非常に保守的で、新しいことにチャレンジをしません。どんなことを提案しても、何度提案してもことごとく却下されることが続きました。やがてAさんは、その職場において、提案することをやめ、淡々と言われたことだけをやる人間になってしまいました。

 この事例は、提案が好きで得意というAさんの特性があるものの、転職先の保守でチャレンジしないという環境によって、Aさんの提案行動が悪い方向になったということです。もちろん、逆の結果(環境が良ければいい方向に行動が変わる)も起こります。

 
 上記2点から、組織に属する人員(役職、雇用形態関わらず)全員が、自分自身、共に働く仲間、組織に対して成長・育成の意識を持つことが組織活性、業績向上、ミッション実現に重要です。

 各従業員が、「自己の育成(=成長)」「仲間の育成(=相互育成)」「組織の育成(=組織貢献)」を常に意識し、行動する育成文化が出来上がれば、自然に会社は成長します。




 その実現の一助として、自社で実施できる仕組みについて、シンプルにできる10の仕組み・取り組みを紹介します。

 
<理念や行動指針、会社のスタンス・方針浸透>

 1.自分事チェーンメール

 理念や行動指針が全員に浸透していると言い切れる会社は多くはないでしょう。日々、朝礼で唱和を行う事例が多くありますが、唱和では言葉は覚えていても、理解できていない、どういうことか自分の言葉で語れない、ということが起こります。人は自分で考えたことが最も意識に残り、行動につながります。それを活用する手法です。


 
【取り組み内容】

 日々、部門の誰かが、理念、行動指針の中からピックアップされた項目に関する自身の事例(考え方や行動や結果)をメールで部門メンバー全員に配信。配信されるメール内に、次に書くメンバーを指名し、毎日つなげていくことで、理念や行動指針に関する事例が、日々部門に配信され続ける状態になる。メールへのコメントは誰でも自由にできる。

例)行動指針が「顧客志向」「チームプレー」「挑戦」「相手視点」「提案力」の5つ

 月曜日は「顧客志向」、火曜日は「チームプレー」・・・と項目を決定。部門メンバーのA氏が月曜日に「顧客志向」について配信、そのメールの中に次の担当はB氏と記載、B氏はそれを見て「チームプレー」に関する自身の事例と次の担当を記載し、配信。

【効果】

・理念、行動指針に対する自分の事例を配信するため、自分事として考えることで理解が深まり浸透していく。自分の言葉で語れるようになる。
・日々の配信内容や自身が配信したことに対するコメントから他者の考え方や事例が参考となり、価値観の拡大や相互理解につながる
・継続することで、会社の理念や行動指針が、理解を伴って浸透していく

【参考】

 今はクラウドツールや動画共有ツールなども安価で活用できる時代なので、メールでなく専用ツールやSNSを活用するのも良い



2.自社ケーススタディ実施

 新入社員や中途メンバーにとって、会社の考え方や方針はわかりづらいものです。学問と異なり正解はありませんが、こういう場合にどうするという会社が目指す方向性はあります。それを、浸透させるための施策です。
 


【取り組み内容】

 自社実例を用いたディスカッションを定例で実施

 会社で起こる様々なケースを事例として、こんな時、理念や行動指針に照らすと、どうするのがいいのかを議論する。ファシリテーターは毎回変える。 

例)大口のお取引先から、自社商材・サービスにはないもができないかと相談された。個人的には、なんとかしたいと思っていて、対応できる商材やサービスを探して紹介しようかとも思っている。しかし時間がかかるのは間違いない。会社の行動指針に「顧客志向」が掲げられているがどうするべきか

【効果】

・会社の目指す考え方、行動が浸透する
・会社の目指す考え方、行動が浸透することで、自分で考えて動く主体性につながる
・自分の考えや意見を述べるトレーニングになる
・一つのテーマについて議論することで連帯感が高まる
・日常のコミュニケーションでも理念や行動指針が話題としてあがるようになる
 例)このトラブルは、行動指針の○○に照らすと、こうだよね。
 



<多様な価値観の受け入れ、心理的安全性の拡大>

3.読書会

 同じ書籍を読んだとしても、人によって気付きや刺激を受けるポイントは異なります。読書自体が成長の糧になりますが、組織メンバーで共有・議論のタネとすることによってお互いの価値観や考え方を認める、言いたいことを言い合える文化を作ります。



 【取り組み内容】

 4、5名のグループを作り、同じ書籍を読んで共有を行う。グループは階層別、職種別、テーマ別で設定する。(多様な価値観の受入れやアイデア出しという目的であれば、異なる職種や階層で、心理的安全性の拡大という目的であれば、同じ部門でグループを作るなど目的に応じて変える)共有内容も目的に応じて設定。ただ共有するのではなく、アイデア出し、部門としての取り組につなげることもできる。

例)感想・気付き・学び
  自分ができること、やろうと考えたこと
  会社で取り組んだらいいと思うこと

【効果】

・課題図書を読むこと自体が勉強になる
・自分で考える癖がつく
・自分の考えや意見を述べるトレーニングになる
・多様な価値観や考えに触れ、刺激を受けることで成長の機会につながる
・組織の中で共通認識・共通言語を用いたコミュニケーションがとれる
・いいものは取り入れることができ、組織が進化していく
・考えたことが実行されると自信につながり更に考えるようになる 
 
【参考】 Read For Action 日本最大級の読書会コミュニティ


→ コラム 一人数千円で行う幹部・管理職育成方法



 4.定期的な席替え

 人は、仲のいい人や決まった人とコミュニケーションをとりがちです。そこに新たな刺激はなく成長にはつながりません。フリーアドレス制(決まった机を持たない)を取り入れる企業が増えていますが、目的の一つに様々な人とコミュニケーション機会を増やすことがあります。それを席替えで実現するということです。

 アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスがまとめた単純接触効果という理論があります。
 繰り返し接すると好意度や印象が高まるという効果です。例えば、CMなどでよく見聞きする度に購入に対する意向が高まる、何度も聴いている歌がいい歌に聴こえてくるといったことです。人に対しても、馴染みのお店でよく会う人と仲良くなっていくように、当初、無関心であったり嫌な印象を持っていたものが、接点が増えることによって興味・関心・好意に変わるとされています。
 
 近くの人とは自然にコミュニケーションを取るようになるものです。それをうまく成長の機会、育成の機会に変えることができます。



【取り組み内容】

 毎月もしくは四半期に一回など、定期的に席替えを行います。育成に熱心、育成力のあるメンバーのそばには、毎回異なるメンバーを意図的に配置する
 
【効果】

・異なる人との接点が増えることで、刺激や気付きが増える
・近くになったメンバーの新たな側面を知ることで、距離が近くなる
・組織の空気の活性化につながる
・近くのメンバーが変わることで、持っている知識や情報を教え、教えられといった相互育成が促進される
・席替えで移動に伴い整理整頓が定期的に行われることで、業務スピードが上がる




 <学ぶ力、活かす力の醸成>

5.持ち回り情報発信

 何らかの情報を発信するには、情報として加工する力(事実・データ収集し、受け手に役に立つ内容に変える)、受け手が理解しやすいようにまとめる力、発信する力が必要です。特に、文字として発信する場合は、口頭で伝えるよりもしっかりと考えることが必要となり、成長の大きな機会となります。



【取り組み内容】

 テーマを設定。新聞、雑誌からテーマに役に立ちそうな内容をピックアップし、メールや社内SNSにて配信。どういう内容の記事なのか、それを受けてどう役に立てられそうかなど配信内容、配信頻度は自由に設定。配信された情報が役に立った場合は、配信者にフィードバックを行う。担当者は、月毎の持ち回りでもいいし、様々なテーマを設定し、全員で実施するという形でも良い。いずれにしても所属メンバー全員に機会を与える。

【効果】

・配信者の情報収集、情報とりまとめ、発信力が高まる
・フィードバックを受け、配信された情報が役に立ったことを認識することで更なるモチベーションにつながる
・部門に各テーマに詳しいエキスパートができることとなり組織の知識力と活用スピードが高まる
・配信内容についてやり取りを行うことで、社内コミュニケーションが深まる



6.講師持ち回りによる社内研修、勉強会の定期開催
 
 平均学習定着率を示すラーニングピラミッドと呼ばれる図があります。能動的になればなるほど学習内容の理解深化・定着化が進み、最も貢献するのは、「他の人に教える」行動とされています。新たな知識やスキルを人に分かるように伝える、質問に回答できるようにするには、自分自身が深く理解をしておくことが前提です。更に、資料作成や伝わりやすいトーク内容、質問に対する回答を想定するなど、様々な角度から検証することになり、研修や勉強会の担当になった人は、テーマに対する理解が深まるだけでなく、資料作成スキル、コミュニケーションスキル、プレゼンテ―ションスキル、質問への対応スキルなど様々なスキルも合わせて磨かれることとなり、大きな成長の機会となります。もちろん、受講する側も、定期的に知識やスキルの習得、深掘りにつながります。



【取り組み内容】

定期的に社内研修もしくは勉強会を開催。毎回、担当を変え全員に機会が回るようにする。研修、勉強会テーマは部内、チーム内からリクエストを募ってもいいし、担当が得意、強みとする内容でも良い。社外セミナーや研修の内容を、自らが講師として実施する、もしくは理解できるように共有するという取り組みも良い。

【効果】

・担当者の担当テーマに対する理解が深まる
・テーマ以外にも様々なスキルが上がる
・定期的に研修や勉強会が開催されることで部やチーム全体の知識・スキルが底上げされる
・組織に学習癖がつき、組織の育成文化醸成、育成力向上につながる

 


<育成力、育成文化醸成>

7.メンター制度

 新入社員育成において馴染みの深いOJT制度が直属の上司や先輩と実施するものであるのに対し、メンター制度は斜めの関係と言われ、メンティ(サポートを受ける側)に対して異なる部門の上司や先輩がメンター(サポートを行う側)として設定され、実施される日々の支援制度です。「モチベーション維持、離職防止」という守りの目的で、新人や若手を対象に実施する企業が多いですが、一段上のステージとして攻めの目的、例えば「個人の成長」「女性活躍」「組織の業績向上」「新規事業創出」を実現するための制度として活用が可能です。また、同じテーマを持つ人材が複数集まり実施するピアメンタリングや役員のメンターに新人がなるリバースメンターなど様々な取り組みが注目されています。



【取り組み内容】

 実施期間、面談頻度、何を目的として行うのかということを制度として明確にした上で、メンターとメンティを組み合わせ、1:1で定期的かつ継続的に面談もしくはコミュニケーションを行う。注意点としては、メンター制度は斜めの関係であるが故に、実務を教えることができないため、何をどのように支援すればいいのか、やっていて意味があるのかとメンター、メンティ双方の意欲が上がりづらく、形骸化することも多々起こる。それを防ぐために、事務局・支援室などサポート機関を設置し、適切なフォローを行う。
 
【効果】

・斜めの関係で評価や日常における利害関係がないため、本音で話しやすくメンティの悩み解決につながりやすい。
・離職率低下
・メンターのスキル(傾聴スキル、話すスキル、質問スキル、育成スキルなど)の向上
・制度の継続で、メンティがメンターになることで、制度そのものが進化するとともに育成文化が醸成される


→ コラム 自社に合わせた失敗しないメンター制度

 
8.1on1面談制度

 Google社やYahoo社などの取り組みが成果につながっていることから注目された制度です。個人の業務負荷増大やプロジェクト化、在宅勤務、遠隔マネジメントなど、頻繁にコミュニケーションを取る機会が減った中で、定期的にコミュニケーションを取ることで、モチベーション維持・向上から進捗管理などにつなげます。メンター制度と同様に1:1で実施しますが、直属の上司や先輩と実施するケースが多く、実務面から人間面の成長まで幅広く対応が可能であること、様々なメリットがあることから導入企業が増えています。



【取り組み内容】

 上司と部下、先輩と後輩、1:1で30分から1時間程度、定期的に面談を行う。目的に応じて期間を設定してもいいし、特に期間を定めなくても良い。企業によっては、同じ部門ではなく、全く関係ない人と実施しても良いとしているところもあり、目的も人間関係構築、悩み相談、業績アップなど様々である。同じ場所で勤務をしていなくても、WBE会議システムを活用しながら実施することも可能である。

【効果】

・定期的に確認、PDCAを回すことができるため「経験学習」として有効である。
・定期的に確認することで、部下・後輩の気持ちやモチベーションの変化に気付きやすい。(いい面、悪い面)
・上司・部下、先輩・後輩間の信頼関係が強化される
・自分で考える癖づけができる
・上司や先輩の育成力向上
・個人の業績やパフォーマンスの向上
・離職率低下


→ コラム 定例面談を行う効果とは



9.キャリアデザイン制度

 VUCA (Volatility:変動性・不安定さ、Uncertainty:不確実性・不確定さ:、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性・不明確さ)の時代と言われる中、ただ同じことだけをやっていればいいという環境ではなく、従業員一人一人が自ら何を成し遂げるのか考えて動くということが個人にとっても組織にとっても重要になっています。本制度は、自らの育成(=成長)に寄与することはもちろん、メンバーのキャリアデザインを確認、支援する上司や組織にとっても、一人一人の力を最大限に活かせるという観点で有効な取り組みです。

 

【取り組み内容】

 3年先のキャリアを設定し、その実現に向けて2年後、1年後、どこを目指すのか、そのためにどんなアクションを行う必要があるのかを個人で考えてもらった上で、上司と確認を行う。一度二度の取り組みでは全く意味がなく、毎年実施を基本とし、半年に一度など定期的に進捗状況や変更の確認を行うことで実現度を高める。注意点としては、自分自身によらない理由で実現できないということがあると(規模が小さかったり、硬直的な組織の場合に、異動、昇進などのプランを書いたものの、結局実現できない)、逆効果になるため、その際は、自己成長という観点にフォーカスして実施するようにする。

【効果】

・自ら設定した働く軸、ビジョンがあることで、環境に左右されず取り組むようになる
・先を明確に見据える事で「今の仕事で何が役に立つか、何が必要かを見据える事ができる」「チャンスを捉えることができる」「一日一日をより大事に過ごすようになる」
・近い未来の目標・ゴールと実現のためのアクションプランを定期的に確認することで、視点が「今・現在」から「未来」に切り替わる
・やりがいにつながる要素(達成感、成長感、存在感)を自分でつくることができるため、行動に対する動機が高まる

   達成感:自分で定めたビジョン、行動目標に対してどうだったか
   成長感:自分で定めたビジョン、行動目標に対してどうだったか
   存在感:自分で定めた発揮価値に対してどうだったか





<育成意識・行動の浸透>

10.教育委員会、育成プロジェクト


 「人を大事にする、育成に力を入れる」という会社のメンバーに対するメッセージ出しにつながるとともに、個人・組織の成長を促進することで業績向上や組織活性化につながります。また、やり方を工夫することで、一人一人の育成・成長に対する意識付け、行動の浸透につなげることができます。



【取り組み内容】

 育成の制度や仕組み、毎年の研修や勉強会などの企画・運用を実施する委員会、プロジェクトを設置。人は、上から降りてきたものや自分が関わっていないものについては、当事者意識を持ちづらく、受け身、消極的、後ろ向きになる。それを防ぐために、総務や人事主体ではなく、各部門から最低一人ずつ人員を出し設置すること、毎年、人員の入れ替えを行い、最終的には従業員全員が一度は委員会やプロジェクトに関わることを前提とする。委員会活動、プロジェクト活動は業務の一環とみなし、就業時間内に実施する。

【効果】

・参加メンバーの育成・成長に対する興味が引き上がる
・会社全体のことを考えることで参加メンバーの視点・視座が引き上がる
・各部門から参加することで、現場の声を反映した教育・研修が可能になる
・会社全体の育成に対する意識が高まり、取り組みが毎年ブラッシュアップされていくことで業績向上やミッション、ビジョンの実現に貢献する

 

 以上、自社で実施できるシンプルな仕組み・取り組みを紹介しました。


 近年、成長に対する個人の意欲が圧倒的に高まっています。

 株式会社リクルートキャリアの就職みらい研究所が2019年卒業の学生に対して行った 『就職プロセス調査』によると、就職先を確定する際に決め手となった項目は「自らの成長が期待できる」が47.1%と圧倒的な1位でした。更に、株式会社Schooが2018年から2019年にかけて行った『自発型学習についてのアンケート調査』では、95.5%が、会社任せの研修だけではなく「自分自身で決めた学習(自発型学習)」が必要と実感しているとの結果がでています。

 これら成長に対する意欲は2019年以降、高いままです。終身雇用が崩れ、転職に抵抗がなく、多様な働き方が推奨されている現在、自分のスキルこそが自分の人生を豊かなものにするということを認識しているからです。裏を返せば、所属する会社や組織で成長できる仕組みや環境があることが重要ということとなり、それがないと判断をしたら、優秀な人から順番に辞めていくということです。 

 経営資源、「ヒト・モノ・カネ・情報」においてモノ・カネ・情報を獲得するのも動かすのもヒトです。社内・社外関わらず、育成文化醸成、育成力向上は、視覚化しづらいですが、確実に業績向上、ミッション実現につながっていきます。育成の文化・仕組みづくりを進める価値を強く認識し、取り組んでいきましょう。



教育体系構築プログラム 確認
コラム【ヒト】

一人数千円で行う幹部・管理職育成方法

お金をかけずに、定例で実践できて、確実な行動変容、結果につながる幹部・管理職育成方法をお持ちですか?

1.幹部・管理職の育成価値



 幹部・管理職の成長は、本人はもちろんですが、部下にとっても、会社にとっても大きな価値があります。権限と人脈を持つ以上、個の成長ではなく、足し算・掛け算となって組織や業績に大きな影響を及ぼすからです。

 しかし、業態、職種、企業規模の兼ね合いから研修という形で育成が行えない組織もあるでしょう。また、年齢を重ねた幹部・管理職に対して研修を行っても、経験によって考え方が出来上がっているので、変化が期待できないと、幹部・管理職研修を実施していないところもあります。

 果たして、それでいいのでしょうか。本当は、良くないがやむを得ないと思っている経営者がほとんどでしょう。影響力の高い人から変わっていくことが、会社にとっていい影響を及ぼすことは間違いありません。

 育成への取り組みは、経営者のメッセージでもあります。研修は行えないにしても、何らかの形で育成の取り組みは実施することをお勧めします。



2.研修以外の幹部・管理職の育成方法



 研修ではなく、育成を行う方法はあるでしょうか。
 
 あります。しかも、一人数千円で手軽に実施できる取り組みです。それは、勉強会や報告会という形で実施する方法です。

 講師からノウハウ、ドゥハウを学ぶINPUT型の研修だと、様々なワークや事例が用意されていたとしても、講師対自分という構図になるため、過去の成功体験が豊富であればあるほど、業務や職務が特殊であればあるほど、自分の場合はこうだ、この仕事はこうだ、うちの部門はこうだ、という結論になりがちです。

 そこで、講師対自分ではなく自分対自分、自分対同列の受講者という、一人ひとりが主役の勉強会、報告会にしてしまうのです。動機づけ理論である自己決定理論で自律性(自己の行動を自分自身で決めることに対する欲求)によって内発的動機付けがなされると提唱されていますが、人は、自ら気付いたこと、自分で決めたことに対しては、行動につながりやすくなります。

 その特性をいかし、成長につなげていきます。



3.書籍+実践+共有



 幹部、管理職たる者、常に成長を重ねる必要があります。そのために、研修やセミナーといった受け身な姿勢、講師対自分ではなく、「自ら学び、試し、次につなげる」という自身、部下、組織を成長させるためのPDCAトレーニングをかねて、書籍を活用します。書籍を読み、学んだことを実践した上で、結果や成果を全員で振り返るというシンプルな取り組みです。


【パターン1:報告会】

 書籍を読んで具体的に取り組んだ内容を報告し合う機会を設け、互いにブラッシュアップを行います。報告会が実践に対する強制力となります。

<実施フロー>

STEP1.課題図書決定

STEP2.各自読む

STEP3.書籍に書かれている内容で気になったテーマに関して具体的アクションを設定し、実践(3か月から半年)

STEP4.報告会にて設定テーマ、実践アクション、結果、変化、今後について共有、感想・相互アドバイス



【パターン2:勉強会】

 報告会から更にレベルを引き上げた取り組みです。

 書籍を読んで、気になるテーマを設定、テーマの要旨説明とどうすればそれを実現できるかを一人ひとりが講師となり、他受講者にプレゼンテーションを実施。その場でブラッシュアップを行い、その勉強会をふまえて、各自アクションプランを立て、実践。後は報告会と同様に、実践結果、変化、今後について共有、感想・相互アドバイスを実施します。

 ラーニングピラミッドという考え方で提唱されているように、人が一番学ぶのは誰かに「教える」というアクションを行う時です。人に教えるためには、本当の意味で理解しておく必要があるからです。どうすれば、より伝わるか理解できるか、事例を考えたり、簡単なワークを考えたりする中で、更に理解は深まります。

<実施フロー>

STEP1.課題図書決定

STEP2.各自読む

STEP3.勉強会:一人ひとりが講師となりプレゼンテーション
 
 プレゼンテーション内容
 ・概要説明:書籍の中の対象部分の要旨説明
 ・講師として教える:ここがポイント、こう考えよう、取り組もうと伝える
 ・質疑応答、相互ブラッシュアップ

STEP4. 勉強会内容をふまえて各自取り組むテーマとアクションプランを設定し実践(3か月から半年)

STEP5.報告会にて設定テーマ、実践アクション、結果、今後について共有、感想・相互アドバイス

 ※勉強会でプレゼンテーションを行う内容は、会社側で割り当て指定してもいいし本人が自由に選択しても良い



4.実施効果



 報告会、勉強会の取り組みは、支援先で実施をして大きな変化・成果につなげることができています。取り組みの中で分かった報告会、勉強会の効果をご紹介します。

・言語化、見える化することでアクション、PDCAにつなげやすくなる

・自分で決めたことなので、取り組みに対して当事者意識を持って実施できる

・報告会、勉強会の存在が強制力となることで、書籍の読み方、取り組み方の本気度が高まる

・対象者全員が同じ本を読むことで、共通認識・共通言語でコミュニケーションができるようになる

・同じ書籍を読んでいること、実践でうまくいった、いかなかったの実体験により、質疑応答や意見交換が活発に行われ、それ自体が気づきやヒントにつながる

・自社の事例なので、取り組みも結果も納得感が高い。リアルケーススタディとして参考になる。


研修では到達できない意識改革、行動変容の実現につながると感じています。




5.お勧め書籍



 本取り組みを行うにあたってのお勧め書籍をご紹介します。


【管理職向け】

  ■HIGH OUTPUT MANAGEMENT

 管理職、マネジメントに関する書籍は様々読んできましたが、本質がおさえられていて、一番納得感の高かった本です。マネジメントの本質的な役割、組織としての生産性をあげるための取り組みが、シンプルに体系立てて整理されており、事例も豊富です。管理職であれば一度は読んでおきたい書籍です。

 

<目次>
第1部 朝食工場ー生産の基本原理
第2部 経営管理はチーム・ゲームである
第3部 チームの中のチーム
第4部 選手たち


  ■「空気」で人を動かす 

 人を動かす、組織を変えるために場の空気に焦点をあて、その変革を行うことで人と組織の成長を促すメソッドについて書かれた書籍。誰もがなんとなく感じていることを言語化することで、現状把握と改善方法を具体的に行えるように書かれた書籍です。

 

<目次>
第一章:チームの「空気」を現状分析せよ
第二章:「悪い空気」の元凶を解明せよ
第三章:チームの「空気革命」を遂行せよ
第四章:「空気」を「流れ」に変えよ
第五章:「空気革命」の成功者から学べ


【経営幹部・上級管理職向け】

 ■新しい経営学 

 仕事に使える「経営視点」が身につく画期的入門書と帯に書かれているとおり、学問が実際の企業事例によって分かりやすく理解できるため自社に置き換えて実施するには、とても役立つ書籍です。

 

 
<目次> 
1章:ターゲット:誰を狙う
2章:バリュー:提供価値は何?
3章:ケイパビリティ:どうやって価値を提供する?
4章:収益モデル:どうお金を回す?
5章:あと3つ:事業目標、共通言語、IT/AI
補章:ミクロ経済学基礎と経営戦略史