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コラム【ヒト】

“優秀な人材”=“自社での活躍人材”ではない

1.一般的に優秀と定義される人材は、御社でも活躍できるか?




 優秀な人材の採用は、どの企業においても最重要ミッションでしょう。

 それを受けて、人事や採用担当者は、優秀な人材の採用に動くわけですが、ここで、注意しておくべきことがあります。

 世間一般に優秀と言われる人材(考え方、姿勢、知識、スキルなど)を採用したとしても、力を発揮しきれず、採用した企業、採用された人材、双方が不幸になってしまうケースがあります。

 それは、自社で活躍できる人材像を設定しておらず、一般的な“優秀な人材”と“自社での活躍人材”を混同してしまっていることに要因があります。

 

2.活躍できるはずの人材が、期待外れとなる瞬間



 一つ事例を紹介しましょう。数年前、とある企業でこんな話を伺ったことがあります。営業手法及び営業に求められる要素についてです。

 自社のホームページでどのページがよく見られているのか、グーグルアナリティクスなどの分析ツールを活用してリサーチしている企業は多いと思います。

 しかし、今や技術の発達に伴いWEBサイトを活用したツールでできることが、格段に進化しており、サイトを訪れた企業及びどのページのどの商品やサービスに注目しているのかを割りだし、明確に興味をもっている商品やサービスに絞り込んで、提案を行うことができるようになっています。

 従って、営業は、自らどんな提案をしようかと考えることなく、興味のある商品やサービスの説明営業を行うという流れになります。

 このような営業活動の中で、「人材像」という視点で考えてみましょう。

 一般的な優秀な営業像は、世の中の動向を敏感に読み取り、情報を集め、お客様と密にコンタクトを取り、ニーズをくみ取って(もしくはニーズにもなっていないシーズを掘り起こして)提案できる人材ではないでしょうか。
 
 しかし、先に述べた仕組みが導入されている企業だと、お客様のサイト訪問による動向から次に行う提案内容が指定され、指定された内容を提案してくるだけです。

 そこに営業の自由度はありませんし、営業の面白みや自分で考えた工夫によって受注に至ったという達成感、やりがいもありません。

 従って、一般的に想起される優秀な人材を採用しても、その人材が自分で考えて動ける人材であればあるほど、日々ストレスがたまるということを意味します。

 結果、モチベーションが上がらず期待されるパフォーマンスを発揮することができません。すると、パフォーマンスを出していないため評価が低くなり、給与は上がらない、仕事の幅を広げることができない、昇進昇格もできないとなり、期待外れのレッテルを貼られて居場所がなくなります。

 悪循環の一途を辿ったあげく、本人を食い止める要素(仕事のやりがい、承認、評価、報酬など)は何もないため、退職に直結します。

 折角、高いコストと時間をかけて採用した優秀な人材が、企業にとっても本人にとってもマイナス要素しかなかったという最悪の結末を迎えることになります。

 当該企業の営業における活躍人材像は、極論を言えば、自ら考えることよりも、決められたことを黙々と地味に地道に行うことに喜びを感じるような人材となるわけです。


3.活躍人材像の設定ポイント



 “優秀な人材”=“自社での活躍人材”ではないということの意味とその影響についてお分かりでしょうか。
  
 わかりやすく、営業の事例を出しましたが、職種問わず同じことが言えます。

 また、仕事の進め方はもちろんですが、会社の文化(攻めなのか守りなのか、新規サービス開発重視か伝統重視か、など)や評価内容(チームプレー重視なのか個人プレー重視なのか、など)など様々な要素が活躍人材の設定には関わってきます。

 時間のかかる取り組みではありますが、先に述べた話からお分かりのように、会社にも採用した人材にも、既存従業員にも、大きな影響を与える要素です。時間をかけてでも、“自社で活躍できる人材”設定を行う価値はあります。

 
4.“自社での活躍人材”設定は、今からの世の中に欠かせない要素 

 ひと昔前の価値観や終身雇用・年功序列という制度の中であれば、とりあえず優秀な人材を採用して育てていく、個人も自分に合う仕事を見つけていくという手法で成り立っていましたが、今や、価値観も制度も含め、「就社」という考え方ではなく、個人は自身の価値をいかに高めていくかということに意識が向いています。

 中小企業の場合、採用した貴重な人材に最速で活躍してもらいたいという思いは特別強いでしょう。
 お互いに無駄だったという残念な結末にしないためにも、自社における活躍人材を明確にしておきましょう。



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