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コラム【業績】

組織変革、業績向上を進めるのは難しくない?メンバーを自然に巻き込み「着実に」実現する方法

 経営者、管理職にとって、従業員、メンバー、一人ひとりの力を引き出すことでアウトプット、パフォーマンスを最大化し、業績向上につなげることは、常日頃のテーマでしょう。

 今回は、3カ月に一度、わずか30分で組織変革、業績向上を「着実に」進める方法をお伝えします。


1.組織変革、業績向上の手段、選択肢



 組織変革、業績向上の実現には、手段、選択肢は無限にあります。

 例えば、提供する商品やサービスを、今まで以上に社会、ユーザーに受け入れられる、喜ばれるものに改善すること。
メンバー同士の関係性や組織の雰囲気がいいこと。
優秀な人材、高いパフォーマンスを上げる人材の取り組みを横展開するナレッジマネジメントを行うこと。

など、挙げようとすると、きりがありません。

 それらの実現を支援する商材やサービスも世の中にあふれているため、色々取り組んでみたものの、結果として活かしきれていないという方もいるかもしれません。



2.取り組みが結果につながらない最大の理由



 様々な取り組みを実施しようとしても、「そもそも実践につながらない」、「実践しても一過性のもので終わり継続しない」、「継続しているが形骸化しており効果は疑問」といったことが起こります。

 その理由として、実務がある中で、組織変革や仕組みに時間を費やすのは難しい、仮に何か取り組みを実施しようとしても、メンバーがなかなかついてこない、動いてくれないから、という声をよく伺います。

 それは、あなたの組織だけでなく、どの組織でも同様です。


 なぜなら、人間には、「現状維持バイアス」(動くことで発生する未知のリスクを負わないために)という新たな取り組みを自然に避けてしまう心理的要素が備わっているからです。

 また、「社会的手抜き」と呼ばれる集団思考があり、人数が数名を超えると「私一人ぐらい参加してなくていいだろう」という意識も発生します。


 つまり、問題は、ツールやサービス、仕組みではなく、メンバーのマインドにあるということです。

 組織変革や業績向上など、新たな取り組みの際に、「工数や負荷を極力かけない」という点に意識が向きがちですが、何より重要なことは、工数や負荷をかけないということよりも、上記のような心理的要因を極力防ぐということ。

 考えてみてください。

 メンバーがものすごく前向きで、自分達で絶対にやり遂げたいと強い思いを持っているのであれば、たとえ工数や負荷がかかる取り組み、難易度の高い取り組みであっても、進捗していくでしょう。



3.当事者意識の醸成



 実践や継続に前向きになる要素の一つに、物事が自分事であること、つまり当事者意識を持つことがあります。

 それを引き出すために、あなたが行うことは、至ってシンプル。

「問いかけ」です。

 考えることによって、その事案は、自然に自分事になります。
口に出し、言葉として認識することで、更に自分事になるだけでなく、意思表明、コミットメントにもつながります。

 WHY(目的、ゴール)、WHAT(何を)、HOW(どのように)を中心に、本人に考えてもらい、考えたことを口に出してもらいましょう。

 結果、自分が関わったという意識が強まり、決まったことに対する実践や継続が高いレベルで実施されることになります。



4.組織変革、業績向上に着実につなげるために



 組織変革、業績向上のために、実施したいことがあなたの中にある場合。
 それについて、質問・相談という形を取ります。
「(このようなことを考えている)(今、これが課題なんだけど)あなたはどう思う?どうしたらいいと思う?」

 この投げかけによって、メンバーはその事案について考え始め、自然に自分事となり、当時者意識が醸成されていきます。


 しかし、本当に組織変革、業績向上につなげたいなら、あなたの考えではなく、メンバーから行うことや手法を拾い集めることをお勧めします。


 理由は3つ。

 一つ目は、大元が自分で考えたことのため、当事者意識も行動に対する意欲も非常に高いものとなること

 二つ目は、結果の最大化という観点で、現場で実際に働いている中で出てくる考えや意見なので、実務寄りで、高い効果につながるアウトプットが多いこと
 
 三つ目に、モチベーションの引き上げにつながります。人が仕事に対してやる気をもつ理由の一つに「存在感(自分が役に立っていると感じられる)」があります。メンバーから出てきたアウトプットを承認するだけでも、承認欲求を満たしますが、実施にまで至れば、組織に貢献できたという存在感につながり、モチベーションが引きあがること

 以上の理由から、あなたが考えているものをぶつけるだけではなく、メンバーに個別に確認をしていくことで、組織変革、業績向上は着実に進みます。



5.仕組み化



 これらの取り組みを、仕組み化し、PDCAを回すことで、組織変革、業績向上に関する取組みが常に回り続けている状態になります。

 そのための手軽にできるものの、効果の高い取り組みにメンバーとの個別面談があります。

 組織変革、業績向上を目的とした個別面談を定期的に実施することで、常に、組織の課題、業績向上の課題を全メンバーが意識し、その解決に向けて高い意欲を持って取り組めるようになります。

 各メンバーから挙げられた考えや意見を着実に実践、成果につなげるという期間が必要なため、実施頻度は、3カ月に一度が適切です。

 面談内容を工夫することで、「個人の視点・視座の引き上げ」「暗黙知の形式知化」「逸材発掘」といったメリットにもつながります。



6.面談実施者(経営者、管理職)の意識ポイント



 面談後が、あなたの腕の見せ所です。
注意点も含めて必ず押さえておくべき意識ポイントが4点あります。

①本当に必要かどうかを見極めること

 経営資源は限られています。「Better(した方がいい)」の事案はたくさん出てくると思いますが、全てを実施することは難しいでしょう。本当に実施した方がいいのか判断すること、優先順位をつけることが必須です。

②シンプルかつ分りやすいこと

 複雑なシステムや仕組みは、実践しても継続しません。期待効果にもよりますが、新たに実施する、改善することについては、できる限りシンプルで分かりやすいものにしましょう。

③組織全体で活用できること

 一部のメンバーにとっては、メリットや効果があるが、大半には影響がないという内容もあります。それを取り入れてしまうと、かえって組織が混乱し、業績が上がるどころか下がることも。判断を的確に行いましょう。

④フィードバック(事案の共有)は必須

 これが、一番重要です。考えや意見を吸い上げて、結局何も動かない、変わらないだと、次回からメンバーは本気で考えません。
 経営なので、できるできないはあって当然。メンバーが挙げた事案に対して、実施するのか、しないのか、するならどういう形で取り組むのか、しない理由を明確に全メンバーに対して伝えましょう。




変化、成果、成長度合いを振り返ることができるように、面談は定例フォームで実施することがお勧めです。

面談で質問することによって、メンバーの視点・視座の引き上げ、組織力強化、業績向上につながる意見吸い上げ、当事者意識醸成につなげる面談シート、記入サンプル、実施ガイドのセットを下記からお求めいただけます。

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