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コラム【ヒト】

一人数千円で行う幹部・管理職育成方法

お金をかけずに、定例で実践できて、確実な行動変容、結果につながる幹部・管理職育成方法をお持ちですか?

1.幹部・管理職の育成価値



 幹部・管理職の成長は、本人はもちろんですが、部下にとっても、会社にとっても大きな価値があります。権限と人脈を持つ以上、個の成長ではなく、足し算・掛け算となって組織や業績に大きな影響を及ぼすからです。

 しかし、業態、職種、企業規模の兼ね合いから研修という形で育成が行えない組織もあるでしょう。また、年齢を重ねた幹部・管理職に対して研修を行っても、経験によって考え方が出来上がっているので、変化が期待できないと、幹部・管理職研修を実施していないところもあります。

 果たして、それでいいのでしょうか。本当は、良くないがやむを得ないと思っている経営者がほとんどでしょう。影響力の高い人から変わっていくことが、会社にとっていい影響を及ぼすことは間違いありません。

 育成への取り組みは、経営者のメッセージでもあります。研修は行えないにしても、何らかの形で育成の取り組みは実施することをお勧めします。



2.研修以外の幹部・管理職の育成方法



 研修ではなく、育成を行う方法はあるでしょうか。
 
 あります。しかも、一人数千円で手軽に実施できる取り組みです。それは、勉強会や報告会という形で実施する方法です。

 講師からノウハウ、ドゥハウを学ぶINPUT型の研修だと、様々なワークや事例が用意されていたとしても、講師対自分という構図になるため、過去の成功体験が豊富であればあるほど、業務や職務が特殊であればあるほど、自分の場合はこうだ、この仕事はこうだ、うちの部門はこうだ、という結論になりがちです。

 そこで、講師対自分ではなく自分対自分、自分対同列の受講者という、一人ひとりが主役の勉強会、報告会にしてしまうのです。動機づけ理論である自己決定理論で自律性(自己の行動を自分自身で決めることに対する欲求)によって内発的動機付けがなされると提唱されていますが、人は、自ら気付いたこと、自分で決めたことに対しては、行動につながりやすくなります。

 その特性をいかし、成長につなげていきます。



3.書籍+実践+共有



 幹部、管理職たる者、常に成長を重ねる必要があります。そのために、研修やセミナーといった受け身な姿勢、講師対自分ではなく、「自ら学び、試し、次につなげる」という自身、部下、組織を成長させるためのPDCAトレーニングをかねて、書籍を活用します。書籍を読み、学んだことを実践した上で、結果や成果を全員で振り返るというシンプルな取り組みです。


【パターン1:報告会】

 書籍を読んで具体的に取り組んだ内容を報告し合う機会を設け、互いにブラッシュアップを行います。報告会が実践に対する強制力となります。

<実施フロー>

STEP1.課題図書決定

STEP2.各自読む

STEP3.書籍に書かれている内容で気になったテーマに関して具体的アクションを設定し、実践(3か月から半年)

STEP4.報告会にて設定テーマ、実践アクション、結果、変化、今後について共有、感想・相互アドバイス



【パターン2:勉強会】

 報告会から更にレベルを引き上げた取り組みです。

 書籍を読んで、気になるテーマを設定、テーマの要旨説明とどうすればそれを実現できるかを一人ひとりが講師となり、他受講者にプレゼンテーションを実施。その場でブラッシュアップを行い、その勉強会をふまえて、各自アクションプランを立て、実践。後は報告会と同様に、実践結果、変化、今後について共有、感想・相互アドバイスを実施します。

 ラーニングピラミッドという考え方で提唱されているように、人が一番学ぶのは誰かに「教える」というアクションを行う時です。人に教えるためには、本当の意味で理解しておく必要があるからです。どうすれば、より伝わるか理解できるか、事例を考えたり、簡単なワークを考えたりする中で、更に理解は深まります。

<実施フロー>

STEP1.課題図書決定

STEP2.各自読む

STEP3.勉強会:一人ひとりが講師となりプレゼンテーション
 
 プレゼンテーション内容
 ・概要説明:書籍の中の対象部分の要旨説明
 ・講師として教える:ここがポイント、こう考えよう、取り組もうと伝える
 ・質疑応答、相互ブラッシュアップ

STEP4. 勉強会内容をふまえて各自取り組むテーマとアクションプランを設定し実践(3か月から半年)

STEP5.報告会にて設定テーマ、実践アクション、結果、今後について共有、感想・相互アドバイス

 ※勉強会でプレゼンテーションを行う内容は、会社側で割り当て指定してもいいし本人が自由に選択しても良い



4.実施効果



 報告会、勉強会の取り組みは、支援先で実施をして大きな変化・成果につなげることができています。取り組みの中で分かった報告会、勉強会の効果をご紹介します。

・言語化、見える化することでアクション、PDCAにつなげやすくなる

・自分で決めたことなので、取り組みに対して当事者意識を持って実施できる

・報告会、勉強会の存在が強制力となることで、書籍の読み方、取り組み方の本気度が高まる

・対象者全員が同じ本を読むことで、共通認識・共通言語でコミュニケーションができるようになる

・同じ書籍を読んでいること、実践でうまくいった、いかなかったの実体験により、質疑応答や意見交換が活発に行われ、それ自体が気づきやヒントにつながる

・自社の事例なので、取り組みも結果も納得感が高い。リアルケーススタディとして参考になる。


研修では到達できない意識改革、行動変容の実現につながると感じています。




5.お勧め書籍



 本取り組みを行うにあたってのお勧め書籍をご紹介します。


【管理職向け】

  ■HIGH OUTPUT MANAGEMENT

 管理職、マネジメントに関する書籍は様々読んできましたが、本質がおさえられていて、一番納得感の高かった本です。マネジメントの本質的な役割、組織としての生産性をあげるための取り組みが、シンプルに体系立てて整理されており、事例も豊富です。管理職であれば一度は読んでおきたい書籍です。

 

<目次>
第1部 朝食工場ー生産の基本原理
第2部 経営管理はチーム・ゲームである
第3部 チームの中のチーム
第4部 選手たち


  ■「空気」で人を動かす 

 人を動かす、組織を変えるために場の空気に焦点をあて、その変革を行うことで人と組織の成長を促すメソッドについて書かれた書籍。誰もがなんとなく感じていることを言語化することで、現状把握と改善方法を具体的に行えるように書かれた書籍です。

 

<目次>
第一章:チームの「空気」を現状分析せよ
第二章:「悪い空気」の元凶を解明せよ
第三章:チームの「空気革命」を遂行せよ
第四章:「空気」を「流れ」に変えよ
第五章:「空気革命」の成功者から学べ


【経営幹部・上級管理職向け】

 ■新しい経営学 

 仕事に使える「経営視点」が身につく画期的入門書と帯に書かれているとおり、学問が実際の企業事例によって分かりやすく理解できるため自社に置き換えて実施するには、とても役立つ書籍です。

 

 
<目次> 
1章:ターゲット:誰を狙う
2章:バリュー:提供価値は何?
3章:ケイパビリティ:どうやって価値を提供する?
4章:収益モデル:どうお金を回す?
5章:あと3つ:事業目標、共通言語、IT/AI
補章:ミクロ経済学基礎と経営戦略史



実践、振り返りを効果的に行うためのシート
書籍PDCAシート



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