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メンター制度が注目されてきた背景

就業環境の変化や従業員の意識変化、世の中の潮流から生まれたメンター制度

メンター制度は、会社や組織が、様々な目的を実現するために、組織内でメンターシップ関係を構築し、業務の一環としてメンタリングを行う制度です。

東京、大阪といった大都市圏から少しずつ実施され、現在では地方都市においても、意識の高い企業や団体では、導入されるようになってきました。

メンター制度を導入する組織が増えてきた背景としては、一言でいうと、社会環境の変化につきます。

以前は、組織の中で自然に成長していく環境がありました。
しかし、世の中の変化スピードの速さ、人材が不足する中での生産性・効率・業績追及によるプレイングマネジャーの増加といった状況から、部下や後輩にじっくり目配りをして育成をする、という環境ではなくなってきました。

また、仕事で使う機器の発達や環境の変化に目を向けると、個人の仕事が外からは分かりづらくなったということも一因としてあります。(携帯、メールでのやり取りなどによるブラックボックス化)ひと昔前のように、先輩社員が電話で話している内容を聞いて真似をする、覚える、といったことや文章の書き方を真似をする、といったことがしづらくなっており、見て盗む、仕事ぶりを見て自然に学ぶ、ということも難しくなっています。

更には、ハラスメントの認知により上司、先輩が部下、後輩に対するコミュニケーションに対して不安を抱いていること、自ら積極的にコミュニケーションを図る若い世代がいないこと、更には、女性活躍推進やワークライフバランスといった国策の関係で、今まで育成対象となってこなかった人材に光をあて、成長してもらう、といった様々な状況が相まって、注目されてきたのがメンター制度です。

意図的に「育成」という関係性をつくることで、個人、組織の成長につなげようという機運が高まっていると言えます。

メンター制度を設定するのはどんな時?

メンター制度の対象は新入社員に対して設置されることが多いですが、現在は様々な目的のために設定されています。

また、メンターは単なる話を聴く相談役ではありません。業務・実務ではないもっと大きなところでの目指す姿を明確にし、サポートを行うことでメンティに自律性や自信を持たせ、メンティ自身が前向きに仕事生活、社会生活を送る支援を行う役割を担います。
メンター制度を実施することで、メンター、メンティ、組織が平行して成長していくため、会社の経営課題に照らして設定することが可能です。

<メンター制度活用事例>
  
メンティ メンター 目的
新入社員 数年上の先輩 早期に組織になじみ仕事に前向きに取り組むサポート、離職防止
若手社員 管理職 自律的に働くサポート、仕事に対してイキイキと取り組めるようにする
サポート
中堅社員 管理職 上を目指す意欲の醸成、人間力の向上、管理職になるためのトレーニング
女性管理職候補 上級管理職、役員 管理職を前向きに目指すようになるための意識改革、今後のキャリア
の明確化

最近では、メンティの支援目的のみならず、管理職になる前に信頼関係構築や指導育成の準備・トレーニングとしてメンターとして活動を促す事例も増えてきています。


         

メンター制度の期待効果と表面的なマイナス面

<メンター制度の期待効果>

【組織】
  
メンター、メンティがともに成長すること、社内のコミュニケーションが活発になり現状把握が常に行われるため組織が活性化されます。  

→リテンション、職場定着率の向上、職場の満足度向上、知識・ノウハウの継承、社内コミュニケーションや
 ネットワークの活発化、組織風土の改善、社員の能力向上、逸材発掘 、ハラスメント解消

【メンティ】

働く上でのビジョンが明確になり、無用な躊躇や不安がなくなり成長速度が増します。仕事に対してイキイキと前向きに取り組むようになります。

→知識・ノウハウの吸収速度向上 、自立・自律、対人能力向上、社内コミュニケーションやネットワークの
 活発化、問題解決・能力向上、職場満足度向上、キャリアプラン、将来のビジョンの明確化

【メンター】

メンティを支援することにより、自分自身の仕事や生き方の振り返り及対人コミュニケーションにおいて大きな気付きや学びがあり、更なる成長が期待できます。

→対人能力向上、指導・育成能力向上、社内コミュニケーション・ネットワークの活発化、知識・ノウハウの
 洗い出し、責任感の向上


<メンター制度の「表面的な」マイナス面>  
 
・直属の先輩や上司との関係性
→「斜めの関係」で実施した場合に、第三者が関わることで直属の先輩や上司が得てない情報があることから
  不安が発生し、組織内の関係性がギクシャクする可能性があります。
  
・メンター、メンティの工数増加
→定期的に話す機会を設けることによる時間的な工数はもちろんレポートや振り返りの時間など時間的な工数
 がかかります。

・メンター、メンティのストレス増加の可能性
→メンター、メンティに対して制度の目的や意義、運用方法、フォローをしっかり行わないとメンタリング実
 施の意味を感じられずストレスになることも考えられます。

※表面的なマイナス面と記載してあるのは、きちんとした導入・運用を行っていないために発生するものです。
 経営が制度にコミットメントし導入時にしっかりと準備・説明を行うことで、上記のマイナス面はカバーで
 きます。


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