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活躍人材像の設定で人事要素をプラスに機能させる

育成につなげる「仕組み」と「仕掛け」 会社の存続・成長に大きな変化を及ぼす人事要素7つについて前回共有した。
今回は、その要素をプラスに機能させるために、活躍人材像の設定有無が 及ぼす影響について説明する。

  分かりやすくスポーツを事例に考えてみよう。 野球でもバレーでも何でもいいが、大人数の組織で成果を出すスポーツを 想定して欲しい。

7つの人事要素に、どうからむのかを考えてみよう。

1.経営理念、ビジョン、方針、事業戦略
 
   チームスポーツにあてはめてみると、下記のようなことが考えられる。

    例)理念:「ファンに喜んでもらうことで社会貢献」
     ビジョン、方針:「優勝する強いチームを見せる」「3年後に優勝」
     事業戦略・戦術:「攻めて勝つ」「守って勝つ」
             「意表をついて勝つ」
             「個人プレー重視」「チームプレー重視」

   当然、事業戦略、戦術によって活躍人材像は変わってくる。


2.採用

   各ポジションにて活躍できる選手を採用(野球でもバレーでもポジションで求められる役割が明確に異なる)
   ピッチャー、キャッチャー、内野、外野・・・
   セッター、アタッカー、リベロ・・・

   会社に置き換えると、研究職、営業職、エンジニア、総務など

  ここに、更に1.経営理念、ビジョン、方針、事業戦略に基づく活躍人材像が必要になる

   「攻めて勝つ」のか「守って勝つ」によってスカウトする選手は異なる
   「個人プレー」か「チームプレー」かによってスカウトする選手は異なる
   「意表をついて勝つ」なら、トリッキーな事を好む選手を採用する必要がある。王道以外は嫌だ、という選手を
   採用すると、いかにその選手が優秀であったとしてもお互いに不幸にしかならない。

  ビジョン、方針、戦略・戦術によって、採用された選手が活きるか、自分がやりたいことと違う、自分の力が
  活かせないと早々に辞めるかが決まる
    

 1の要素も含めた活躍人材像が、採用時に選考に関わる人材に落としこまれている必要がある。


3.配属(異動)

  ポジションにて活躍できる選手を該当ポジションに配属しないとやりたいことと違う、自分の力が活かせない
  ことが分かると辞める。(優秀で自律している人材ほど)

  つまり、どのポジションでどういう人材が活躍するのかが明確でないと配属も異動も理念、ビジョンの実現に
  つながらない。本人もやる気になれず、育成機会を提供しても、意欲がないがために成長にもつながらないこ
  とが想定される。

  企業の場合、中途採用は当然、活躍人材像を見据えた上で行う方がいいし、総合職として新卒から採用する場
  合は、配属先での行動や評価を鑑みて異動を検討する。


4.評価

  個人プレーで活躍してきたエース(ホームラン打ちたい!打てる!)をチームプレーの組織(ホームランはいら
  ない、ヒット、つなぎ大事)が採用した場合、チームプレーで貢献がないと評価されないとなると、納得感はな
  い。即、退団につながる。

  例)ホームランバッターにバントばかり強要
    エースアタッカーにおとりとして飛ぶことばかり強要

5.報酬

   報酬は評価の結果なので、本人が望む方向で動けていない以上、満足につながらない。

6.育成

  どうなって欲しいかが明確であれば、意味ある育成が可能になるだけでなく、個人が自律して学習していくこと
  が可能

  例 「個人プレー」なら、本人のパフォーマンスを最大限にあげるための支援として個人の時間優先、個人に資源
    投資も行う
    「チームプレー」なら、チームとしての動きに徹底的に時間をかけ、チームに資源投資を行う

  企業に落とし込むと、個々が専門性を高められるように個人が自由にセミナー参加や書籍購入できるようにする
  のか、組織として高められるように集合研修で学ぶ機会を多くするのか、という見方ができる

7.退職

  2~6がぶれていたり、行き当たりばったりで実施されると、このチームで働く価値がないとなり、退職につながる



活躍人材像が、各要素に与える影響がお分かりだろうか。

 例えば、理念の実現のためのビジョンや方針が「優勝」ではなく「ファン サービスの充実」となれば、当然活躍
人材像も採用、配属、評価も基準が 変わってくる。 どんなに抜群の能力を持っていても、ファンに興味はなく勝つ
ことだけ に集中したい人材は採用、配属、評価に値しないということだ。


 では、活躍人材像はどう設定すればいいのだろうか。

 事業戦略と発生する業務から、職務能力(ポジション妥当性)と職務適性(理念、ビジョン、戦略・戦術妥当性)
をみて設定する。そうすることで、 その後の育成プランも連動させやすくなる。

とはいえ、この採用難の世の中で思い通りの採用ができる訳ではない。 そこで、育成が重要度を増す、ということ
になる。

 ちなみに、職務能力は後から身に着けることができることが多いが、適性 は変化させづらい。適性については、
採用時にしっかりと見極めておきた いものである。


  活躍人材像が明確になっていれば、適性を見極めた上で、文系からエンジ ニア、理系からコンサルタント、研修
講師といった観点での採用、配属、 異動、育成が可能になる。 すなわち、採用から評価・報酬まで一貫した人事戦
略を取ることも可能に なるのである。

 今までは、終身雇用という概念のもと、総合職採用で、少しずつ能力も給 与も引き上げるという考え方で良かっ
たが、売り手市場、転職当たり前と いう現在にあって、「自分の力を活かす」という意識はこれまで以上に高 まっ
ていくだろう。

場当たり的な対応を行っていると、優秀な人間から辞めていく。
企業・個人、双方にとって活躍人材像の設定することの重要度は増してい るのである。


 

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