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研修効果最大化の取組み、ツール

1.研修は実施前と実施後が勝負!

「研修は有効だと思うが、時間とともに効果が薄れていく。なので投資がなかなかできない。」という話を
 お伺いします。確かに、その側面はあるので否定はしませんが、それを言ってしまうということは、自分
 達運営側が何も工夫していない、無能だと宣言しているようなもので恥ずかしいことと捉える必要があり
 ます。

 研修後、現場に戻って働く内に時間とともに効果が薄れていく理由は、二つあります。

 一つには、本人の問題ですが、これは責めることはできません。忘却曲線というものがあるように、人間は忘れるようにできている動物で
 あり、それは人間の特性です。

 もう一つは、周囲の問題があります。
 研修を受けて自分が変化をし、チャレンジしようとして、実際に行動したとしても、周囲の人間が変わらないので、断念してしまうという
 ことが多々発生します。「クルトレヴィンの法則」です。可能であれば同じ研修を部門や課全体で受ける、もしくは日程を変えて同じ研修
 を受講してもらうことが一番です。
 しかし、様々な理由からそれは難しいでしょう。(実施すれば、会社・運営側の本気度が伝わりますし、効果が高いためぜひチャレンジし
 て頂きたいのが本音ではあります。)であれば、どうすればいいのか?「周囲に協力してもらう、周囲を巻き込む体制を運営側がつくる」
 ということができればそれは実現可能です。
 


2.研修実施前の準備

 研修を受ける事に対する意識付けを強化するという観点で、2点ご紹介します。

<対受講者本人:事前アンケート、事前課題>

 研修内容に関する内容のアンケートや事前課題を本人に事前に実施してもらいます。事前に意識をすることで研修に臨む心の準備を行う
 ことにつながり、何も行わない場合と比較すると格段に研修に対する意識が高まります。
 可能であれば、研修前に回収し講師と共有することをお勧め致します。

 講師との事前共有のメリットとしては、
 ①内容を加味した研修コンテンツにすることができる
 ②研修中に受講者のアンケートを引用することで、受講者の意識を更に高めることができる、研修内容が現実味を帯びることで聴く姿勢
  に真剣味が増す
 という2点が挙げられます。
 特に②の効果は抜群です。自分の書いた内容が取り上げられた、となると受講者の気持ちに火が付きます。


<対上司、対部下:期待の表明>

 研修受講者の上司もしくは部下の方に協力を仰ぎ、期待することをメッセージとして書いて頂きます。一言でも構いません。口頭ではなく、
 記述してもらいます。メッセージカードでもいいですし、事前アンケートを実施するのであればそれに記入してもらうスタイル形でもいい
 でしょう。渡すのは、研修当日の冒頭がお勧めです。研修には一緒に受ける受講者がいるので、どんなことを書いてもらったのか共有する
 ことでアイスブレイクにもつながりますし、場の力も影響して研修に取り組む動機づけにつながります。
 事前に上司や部下の方に協力して頂くことで、上司や部下の方自身が研修を認識し、研修を終え返ってきた受講者の発言や取組みの受け止
 め方が前向きになります。
      

       

3.研修実施後のフォローアップ

 研修を終えた後のフォローアップ体制が勝負です。

【研修組み込み】

<フォローアップ研修、STEP型研修の実施>

 研修内容によりますが、数か月~半年、一年の実践期間を経てフォローアップ研修を実施します。当然、フォローアップ研修前に事前アン
 ケートもしくは事前課題として、やってみてどうだったか状況を確認し、講師と共有の上、研修に活かします。
 STEP型研修は、STEP1、STEP2、STEP3と段階を踏んで実施するスタイルです。
 それぞれのSTEPの間には実践期間があり、それをふまえて次のレベルの研修を受けるので気が抜けません。この形でやると、実践度合は
 非常に高くなります。


【研修受講直後】


 フォローアップ研修、STEP型研修が難しいという場合には、ちょっとした工夫やツールで効果を最大化させることができます。
 研修レポートを提出してもらう企業は多いですが、残念ながらレポ―トは効果を持続させることにはつながりません。

<研修内容の部内共有>
 

 研修で学んだこと 、すなわち、研修内容を部内で共有することを義務づけます。それを研修前に受講者に伝えておきます。すると、共有し
 なければならないということが分かっているので、当然研修を聞く姿勢が変わります。また、人に伝えるにあたって研修内容を今一度復習
 して自分なりにわかりやすくまとめることも行います。更に、周囲が研修内容を認識するので、本人の取組みに対して協力的になります。


【研修後】

<グループセッション> 

 研修受講者が定期的に集まり、進捗状況の共有・相互アドバイスを実施します。アウトプットすることで認識が高まるだけでなく気付きが
 あります。また、グループメンバーは客観的に捉えることができるので、本人が気付いていないようなことや本人が取り組めていないよう
 なことも客観的にアドバイスが可能となります。

<実施状況の定期レポート>

 四半期に一度ぐらいの頻度で実践状況、それによる変化、今後の課題といった内容のレポートをあげてもらいます。可能であれば、上司の
 コメントを記入してもらって戻すというところまでやると効果が高まります。

<アラーム連絡>

 講師もしくは運営再度からメッセージを送りリマインドをかけます。双方向でやり取りが可能なのであれば、実践状況に対する質問や感想
 を募ってやり取りを行うことで、尚効果が高まります。

<チェーンメール>

 受講者同士で研修後の実践状況や実践による効果・変化、課題などを受講者全員に対してチェーンメールで回します。書いたメンバーが次
 に書く人を指名する形でもいいですし、順番を決めても構いません。頻度は最初の数か月は1週間に一度もしくは隔週のイメージです。
 同じ研修を受けた受講者からの発信・取組み状況の共有なのでリマインドになるのみならず「自分も恥ずかしいことは書けない」と刺激に
 もなり、動機づけが継続します。
 社内SNSやグループウェアでの共有方法もありますが、SNSでの自由参加型だと積極的な人、消極的な人、一切しない人が発生します。
 時間とともに自然消滅してしまうので、誰もが確認するメールで定期的にチェーンメールを送る方が、手間もかからず高い効果が期待でき
 ます。
 ずっととなると大変なので、研修後半年から一年を目処とし期間限定と伝えた上で実施するといいでしょう。

<メンター制度>

 研修・トレーニングプログラムの内容によっては、定期的に接点を持ち、成長度合いの確認を行うメンター制度が活用できます。受講前に
 その研修・トレーニングプログラムを受講したことによる、その後の成長度合い(どの点を、どのレベルまで)をメンター、メンティ相互
 で確認しておきます。メンタリングを行う中で、メンティはメンターに報告を行うため、定期的に振り返り更なる取組みにつながっていき
 ます。

       

4.研修の効果測定

 研修の効果測定は、明確に数値化できる内容が少ないが故に、研修を実施する全ての企業が抱える課題と言えます。それでも、時間やお金
を投資するからには、何らかの結論を出したいものです。ここでは2点ご紹介します。

<置き換え>

 研修のコンテンツが業務のどの部分に影響を及ぼすかを研修前及び研修後に確認しておきます。研修受講後、実践期間を経て、置き換えて
 いた項目の変化を確認します。
 研修前にこれを実施することで、研修やトレーニングプログラムが、実務とつながっているかを図る機会にもなり、よりコンテンツの精度
 を高めることにもつながります。


<360度評価で確認> 

 客観的な判断を行うために、研修受講者の周囲(上司・同僚・部下)に360度評価を行って頂きます。研修やトレーニングプログラム受講
 前に360度評価を実施し、研修受講後、時間を空けて(設定時間は研修内容により調整)再度360度評価を実施します。同じ設問項目に対
 して周囲の評価がどう変化したかによって研修やトレーニングプログラムの効果を判断する手法です。
 設問項目は研修・トレーニングプログラムの内容に応じて変化しますが、「よくできている」「できている」「できていない」「全くできて
 いない」といった選択肢から選ぶパターン、1~4点で点数をつけてもらうパターン、自由記述等が考えられます。
 効果測定につながると同時に、研修・トレーニングプログラムに対する必死さの醸成にもつながります。

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